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2023/04/10

ビーコンとGPSはなにが違う?オフィスや医療、工場などあらゆる現場で活用できるビーコンの特徴とその活用シーンを解説

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位置情報を取得し、自分の居場所を可視化することは、もはや我々の生活の一部となっています。地図アプリでは自分の現在地がわかり、さらにそこから目的地までどのように進んだらいいか案内をしてくれるようになっているので、初めて行く場所でも迷うことなく時間通りに行動することができとても便利になりました。

 

屋外での位置情報を可視化し、活用することは一般的になりましたが、屋内ではどうでしょうか。私たちが気づいていないだけで、身の回りでは多くの屋内位置情報が活用されています。今回はそんな屋内位置情報に「ビーコン」という位置情報を取得するための端末という切り口から迫っていきたいと思います。

 

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屋内の位置情報を可視化する「ビーコン」

 

DX 可視化

 

◯ 「ビーコン」とは

 

ビーコンとはBLE(Bluetooth Low Energy)というBluetooth信号を発信する端末のことで、この端末を使用した位置情報測位の手段を示すこともあります。ビーコン端末は、製品によって違いはあるものの基本的に小型で、持ち運びがしやすいことが特徴とされています。また省電力に長けており、ボタン電池1個で長時間の稼働が可能なことも大きな特徴の一つです。

 

省電力に長けている理由は、ビーコンが発するBLE信号にあります。BLEはBluetoothの通信方式の一種で、接続確立やデータ通信などの大きな電力を必要とする動作にかかる時間を極力カットし、消費電力の削減をすることで省電力を実現しています。

 

ビーコンの発する信号の有効範囲は半径10〜100メートルにわたり、その誤差は1〜5メートルほどです。電波の反射や干渉によって精度が落ちることがあるため、機器の設置場所を検討する必要がありますが、小型のため屋内でも設置しやすく、1拠点に複数設置することもできるのでよりピンポイントな情報取得のために便利に活用することができます。

 

*ビーキャップが提供する自社開発ビーコン「Beacapp Beacon」

https://jp.beacapp-here.com/beacapp-beacon/

Beacapp Beacon

 

 

◯ 「ビーコン」を活用した屋内位置情報の可視化技術

 

ビーコンを活用した屋内位置情報の測位では、ビーコンが発したBLE信号を受信機が受け取り、それをサーバーに送信することで位置情報の取得・把握が可能となります。

 

ビーコンによる屋内位置情報測位で必ず必要なものは、ビーコンが発する電波を受信する端末ですが、これは近年急速に普及したスマートフォンやiPadが担うことができます。とくにApple社がiBeaconを搭載してから、ビーコンという端末や情報伝達の方式は広く認知されるようになりました。

 

 

GPSとの違いと「ビーコン」を活用するメリット

 

◯ GPS(Global Positioning System)とは

 

GPSとは「Global Positioning System」の略称で、日本語では全地球測位システムとも訳されます。基本的には「人工衛星(GPS衛星)から発せられた電波を受信し、現在位置を特定する」もので、地球を周回しているGPS衛星の電波を端末が受信し、位置・距離・時刻などを計算して、現在位置を測位しています。

 

位置情報

 

 

◯ BeaconとGPS

 

GPSは人工衛星の電波を受信して位置情報を測位するため、屋内や地下などの衛生電波が届きにくい場所では位置情報の測位ができなくなってしまいます。一方、ビーコンを活用した位置情報の測位ではビーコンが発する電波を受信して位置情報を特定するため、屋内でも位置情報を測位することができます。

 

◯ ビーコン活用のメリット

 

ビーコンを活用するメリットについてご紹介します。

 

① 屋内での位置情報が測定できる

駅構内や大型のショッピングセンター、病院などの広い場所では屋内でも自分の居場所がわからずに困ることがありますが、このような施設内にビーコンを設置することで屋内でも自分の居場所を把握することができるようになります。

 

② リアルタイムでの情報がわかる

ビーコンは数秒に1回電波を発信するため、リアルタイムの位置情報を取得することができます。

 

③複数台を同じエリアに設置することができる

ビーコンの発する電波はお互いの電波を干渉することがないため、同じエリアに複数台設置しすることができます。一定間隔をあけてビーコンを複数設置することで位置情報の把握だけでなく、行動の追跡を行うことができ、動線の分析を行うことができるようになります。

 

④プライバシーへの配慮ができる

ビーコンによる位置情報測位では、ビーコンが設置されている場所でしか位置情報の測位がされません。つまり、ビーコンの設置されていない施設や屋外では位置情報の測位ができないということです。そのため、たとえば仕事中の所在地把握のためにオフィスにビーコンを設置したとしても、自宅などのプライベートな場所の位置情報を把握されることがなく、プライバシーへの配慮ができるようになります。

 

あらゆる現場でのビーコン活用シーン

 

ビーコンはあらゆる現場での活用が可能です。

 

働く人

 

◯ オフィス

 

フリーアドレスやハイブリッドワークなどの新しい働き方が普及し、社員全員が毎日オフィスへ出社するという従来の働き方が一般的ではなくなりつつあります。そんな中で、社員の誰が、いつ、どこで働いているのかわからないという課題に直面している企業も多いのではないでしょうか。また在宅勤務やフレックスタイム制度の導入などにより、勤務実態の把握が複雑化し、その管理に時間を費やしている企業も多いでしょう。

 

ビーコンを利用した屋内位置情報を取り入れることで、オフィスでの社員の居場所を把握することができるようになります。社員同士がお互いの所在地を把握できることで効率的に業務を進めることができるようになり、また新しい働き方では希薄化が心配される社内コミュニケーションを向上させることもできます。

 

社内に設置してあるビーコンを検知している間はその社員は社内にいるということになるため、出社状況を把握し、勤務時間の把握に役立てることもできます。また在社時間というデータをもとに社員の労務管理もでき、過度な残業が目立つ社員がいればそれとなく調査をしたり、業務量の見直しなどの調整をすることも可能です。

 

◯ 医療

 

当直や宿日直など医師の勤務体系はとても複雑で、さらに診察治療の求めがあった場合に正当な事由がなければ、拒否してはいけないという応召義務もあるため、医師や看護師などのさまざまな医療従事者は24時間体制で働いています。休憩中であっても診療の要請があれば対応せざるを得ず、そんな環境下である医療従事者の勤務実態の把握・適正化は非常に難しいとされてきました。

 

2024年4月から医師の働き方改革が施行されますが、それに伴って病院では医師の勤務実態を適切に把握する必要があります。しかし、先にも述べたようにシフトの上では休憩中であっても、実際には急患対応のために業務についている場合もあるのが医療現場です。

 

このような医療現場でもビーコンを活用することで、医師の勤務実態の把握を行うことができるようになります。医師の所在地を自動で検知できるビーコンを活用することで、人の手を介さずに位置情報を取得し、客観的な勤務実態管理を行うことができます。

 

 

◯ 介護・保育

 

介護の現場においては、放浪癖のある方を中心とした要介護者の所在地を把握するために利用することができます。介護対象者の所在地を把握することで、万が一、何かあったときの対応を迅速にとることができるようになります。さらに日頃の行動履歴を把握することで生活習慣の変化や緊急時の対応など、要介護者の健康管理にも役立てることができます。また保育の場においては近年増えているバスなどの施設への園児の取り残しを防ぐなど、園児の安全に配慮した保育が実現できるようになります。

 

監視ではなく、見守ることを目的とした活用を行うことで、介護や保育の現場を豊かにすることができるのです。

 

 

◯ 建設現場・工場

 

建設現場や工場では不安定な足場の中を移動したり、重機や鉄骨などを取り扱うため、危険と隣り合わせの環境での労働が条件になっているといえるでしょう。その中で作業員の位置情報を把握することで、作業員の安全を守るために働きかけることができるようになります。

 

危険なエリアに1人でいる作業員がいれば他の作業員を向かわせて複数人で対応するように指示するなどの支援ができ、また人手不足からどうしても人を送り込めない場合でも、危険エリアに想定以上に作業員が滞在していることがわかることで危険を察知し、様子を見に行くなどの対応をとることができます。

 

また広い作業現場では、現場内の移動時間が必要以上にかかります。自分のいる場所から離れた場所の状況を知りたい時は、その地点の側にいる作業員に連絡をして確認してもらうことで移動時間を節約することができ、作業効率を向上させることができるでしょう。

 

◯ 商業施設(小売業界)

 

顧客の位置情報を把握し、付近にある店舗のクーポンやセール情報を通知することで売上の向上に働きかけることができます。また顧客の行動履歴から嗜好や購買パターンを把握することで、顧客との接点を生み出しやすくなり、購買体験の改善に繋げることも可能です。

 

◯ 観光業界

 

ビーコンを利用して観光客の情報位置を把握し、観光客に合わせた情報提供を行い、サービスを向上させることができます。 例えば、美術館や博物館では、ビーコンを利用して所在地付近の展示物の詳細な情報を提供することができます。

 

他にも、農業や航空業、エンターテイメントなどの様々な業界でビーコンによる屋内位置情報は活用できます。

 

 

まとめ

 

ビーコンの技術を活用することで、業務の効率化や顧客サービスの向上、新しいビジネスモデルの創造など、様々なメリットが得られる可能性があります。ビーコンによる屋内位置情報の活用について、ご興味を頂けましたらぜひ一度ビーキャップまでご連絡ください。

 


▶︎株式会社ビーキャップ

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