こんにちは!ビーキャップの添田です。
多様な働き方が求められている今、その働き方に見合ったオフィスづくりも同時に注目されています。最適なオフィスを目指すことでより働きやすい環境を得ることができ、さらにオフィスの省スペース化を図ることでコストの削減も実現できるかもしれません。
オフィスの最適化の手段の一つとして、今急速に普及しているIoT技術の導入が検討できます。IoT技術は言葉こそ馴染みがないかもしれませんが、実は既に我々の生活の中に溶け込み、密かにその生活を豊かにしてくれています。今回はより働きやすい環境を実現するために、どのようにIoT技術を役立てることができるのか、その方法について解説します!
IoT (Internet of Thing)
「家に着いたらすぐにあったかい湯船に浸かってゆっくりしたい」
「電気のついた明るい家に帰りたい」
「渋滞や混雑を避けて帰りたい」
生活している中でこんなことを思い、「そんなの無理」と諦めたことはありませんか。諦めていたこれらの願望が、今、IoTという技術の急速な成長によって実現できるようになっているのです。
IoTとは
IoTとは正式名称を「Internet of Thing」といい、直訳すると「モノのインターネット」となります。ここでいう「モノ」とは、従来では「インターネット」と結びつけて考えられることのなかった「家電」や「自動車」などを指します。
「家電のインターネット化」と言われると不思議に感じるかもしれません。そこでご自身の記憶を辿ってみてください。テレビのCMやネットニュースなどで、スマートフォンの操作で照明のスイッチの入切ができる場面や外出先から自宅の浴槽にお湯を入れることができる映像を見たことがありませんか。また自動車に乗っている時にカーナビがリアルタイムの混雑状況をサーチし、迂回ルートを提案してくれたことはありませんか。これは本来インターネットとは繋がりのなかった照明やお風呂、自動車がインターネットとつなげられたことで実現できるようになった技術です。実はこれらの進歩こそが「家電や自動車のインターネット化」であり、つまり「モノのインターネット化」となるのです。
IoTの根幹は、データの集積と伝送です。「モノそのもの」や「モノの周辺」の情報を獲得し、インターネットを経由して伝送することで成立します。モノに取り付けられたセンサーやカメラなどから獲得したデータを伝送し、受信したデバイスで操作したり分析することができます。モノ同志のネットワーク接続によって、モノの状況・状態が遠くから可視化できるようになるIoT技術は、我々の生活のあらゆるところでその力を発揮しています。
IoTでできること
日常の中に溶け込むIoT技術のわかりやすい例としては、「スマート家電」が挙げられるでしょう。
スマート家電は、スマートフォンアプリを使用することで、外出先から照明やエアコンをつけたり、お風呂を沸かしたりすることができるIoT技術が導入された家電のことです。その便利さはいうまでもなく、住居内の家電のほとんどがスマート家電で構成されていることを示す「スマートハウス」という言葉も各所で耳にするようになりました。
IoT技術の導入されているロボット掃除機は、外出先からスマートフォンで本体の操作をすることができ、さらにカメラ機能の使用で自宅内の様子を知ることができます。この掃除機を使用すれば、外出先でも自宅の掃除ができるのです。またIoT技術の搭載された冷蔵庫は、外出先でも冷蔵庫の中に入っている食材を管理することができるため、食材の重複購入や買い忘れを防ぐことができます。
わかりやすい例として「家電」を挙げさせていただきましたが、他にもさまざまな場所にその技術は導入されています。例えば自動車に搭載することで、遠くにいてもリアルタイムの交通状況の管理ができるようになり、このデータをもとに分析した道路状況を開示することで運送業界に好影響を与えています。生産・物流業界においても倉庫内の機器にIoT技術を搭載することで倉庫の業務が効率化されたり、農業ではセンサーの活用で日照量や温度、湿度などの測定を行い、水や肥料を与えるタイミングと量を調整、さらに室内温度を遠隔でも操作できるようになることで生産量を安定させることができています。
IoTは多方面においてあらゆる効果を生み出していますが、できることとして大きくまとめると以下の2点になるでしょう。
*IoT技術でできること*
⑴モノの遠隔操作
⑵モノやその周辺の遠隔管理
どちらもキーポイントになるのは、「遠隔」ということです。「その場にいなくても、そこにいるようにあらゆることに対応できる」これがIoT技術の醍醐味であり、最大の利点と言えるでしょう。
オフィスの「フリーアドレス化」
最近では社員が固定席を持たない「フリーアドレス」を導入している企業が多くなってきています。働き方改革の推進によって普及してきたオフィススタイルですが、その導入背景やメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
フリーアドレスとは
フリーアドレスとは、先述したように「社員が個々の自席を持たず、自由に働く席を選択できる新しいオフィススタイル」です。
従来のオフィスでは、社員一人一人に固定の座席が用意されているという状況が当たり前でした。この「自席」という概念をなくし、オフィス内の空いている席や空いている部屋で自由に働くことができるのが「フリーアドレス」です。
フリーアドレスが取り入れられる理由
オフィスへフリーアドレスが導入されるようになった背景には、テレワークや在宅勤務などのオフィスへ出社をしなくても働ける働き方の出現があります。出社率が50%に抑えられたとしたら、社内の50%の席は空席となり、利用者のいないその座席は不要なスペースとなります。このスペースの有効活用、またスペースを削減できないかと考えられたのが「フリーアドレス」です。
フリーアドレスの代表的なメリットをご紹介します。
*フリーアドレスのメリット*
⑴稼働率の高いオフィスの実現
稼働率の少なかった(空席状況の多かった)スペースを有効利用し、
カフェスペースを設けることも可能です。
また不要なスペースが多ければ、小規模なオフィスへの移転を検討し、
コストの削減を図ることができます。
⑵コミュニケーションの活性化
部署や部門、役職などの垣根を越えたコミュニケーションを図ることができ
ます。情報共有の機会が増えることで、新たなアイデアが生み出されること
もあるでしょう。
⑶業務における生産性の向上
社員の働くモチベーションは毎日変わります。
ちょっと気持ちが乗らない時はリラックスのできるソファ席、一人で集中し
て業務を進めたい時は個人ブースといったように、場所を変えることで気持
ちの切り替えがしやすくなります。
気持ちの切り替えが容易にできることで作業効率を落とすことがなくなり、
その日の業務内容に適した環境で業務を遂行することで高い成果を上げるこ
とができるようになります。
フリーアドレスにおける課題
フリーアドレスでは、自由に働く場所を選択できるということでメリットはありますが、反対に「誰がどこにいるのかわからない」という課題もあります。来客があったことを伝えたい時や外線電話の取次をしたい時、業務上でわからないことがあった時に確認したい時など、対象者の居場所がわからなければ「探す」という手間が生じてしまいます。この探している時間が他の社員業務を滞らせてしまうため、これは大きな課題と言えるでしょう。
さらに座席には限りがあるので、使いたい座席が使われていて使えなかったということも課題の一つです。遠くにある座席は実際に足を運んでみることでしか、空席状況を確認できません。しかしそれでは移動の手間がかかり、それでいて実際使えないのであれば時間も無駄にしてしまうことになります。
このようにフリーアドレスには、課題があることもまた事実です。
座席管理システムのススメ
フリーアドレスのオフィスにおける課題の改善策として、座席管理システムの導入がおすすめです。
座席管理システムとは
座席管理システムとは、座席をIoT化し、ホテルや飲食店を予約するように座席を予約することができるシステムです。先に述べたように、座席の確保はフリーアドレスのオフィスにおいて大きな課題の一つです。その解決策として登場したのが、座席管理システムなのです。
座席管理システムの多くはスマートフォンのアプリを使用したサービスです。一人一台はスマートフォンを所持している時代ですから、アプリが入っていれば自宅でも、社内の座席を予約できます。その手軽さもあって導入の増えているシステムと言えるでしょう。
座席管理システム導入のメリット
座席管理システムを導入することで得られるメリットについてご説明します。
座席の予約ができる
「使おうと思っていた席が他の人に使われていた!」
このような事態が起こった時、業務につく場所を求めて移動をしなければなりません。1フロアで小規模のオフィスであればそんなに負担にはならないかもしれませんが、複数フロアのあるオフィスになるとエレベーターや階段を使って移動することになり、実際に移動してみないと空席状況がわからないというのは社員にとって大きなストレスとなります。またこの移動時間の分労働時間も削られているため、作業効率として考えても、決して良いものとは言えないでしょう。
座席管理システムを利用して、出社前に自宅や通勤中の電車の中で座席を予約します。そうすることで出社後に座席を探してオフィス内を行き来することなく、スムーズに業務につくことができます。
座席管理システムでは、予約した席を使用する際に特別なチェックイン手続きを必要としないものが多いです。特別な手続きがないことでユーザーはスムーズに座席を使用することができ、「座席を予約する」という行為を定着化することができます。また予約していないユーザーが予約のある座席を利用している際にはアラートが通知されるなどの機能もあり、利用者同士のトラブルを防ぐことにもなります。
座席の使用状況の可視化
座席の使用状況をアプリ上でみることができるので、予約をしていなくても、空いてる席を確認して利用することができます。またアプリの中では社内のマップが表示され、フロアやブースごとに人型のアイコンで使用状況を一覧表示することができるものもあります。この機能を利用することの利点は、自分以外の社員の利用がどのフロア、ブースに集中しているのか、その混雑状況を可視化できるということです。
(参考:BeacappHere 混雑状況一覧マップ)
混雑している場所を避けることで集中して業務を遂行することができたり、不特定多数の誰かの意見を集めたい時には人がいるエリアに足を運ぶなど、業務内容によって自分の行動をより効率的に選択することができるようになります。さらに昨今の感染症対策の一環として、混雑している場所を避けることで「密」を防ぎ、オフィスにおける感染症の拡大を抑えることもできるでしょう。
社員の所在地把握
座席管理システムを使用することで、社内のどこに誰がいるのかを可視化することができます。多くのサービスアプリに導入されている検索機能を活用すれば、探したい対象人物をすぐに探すことができ、今までかかっていた「人探し」という手間をなくすことができます。
また社員情報として社員の名前はもちろん、顔写真や誕生日、趣味などを登録・公開できるサービスもあります。最近では出社控えが提唱され、新入社員の中には入社してから数えるほどしか出社していないという人も多くなっています。そのような環境下では、先輩社員の顔と名前が一致しないという人も少なくないのです。この時にも座席管理システムが力を発揮します。人の居場所とプロフィールを同時に確認することで、コミュニケーションの機会を逃すことがなく、有効的な関係を築いていくことができるでしょう。
座席管理とフリーアドレス
座席管理システムの導入で、オフィスのフリーアドレス化における課題は解決できると言っても過言ではないかもしれません。座席の使用状況、使用者のプロフィール、これらを座席管理システムで確認できることで、誰がどこにいるのかもわかりますし、どの席が空いているのかもわかります。そしてさらに予約機能を使うことで、その日本当に自分が使いたい席を、自宅や電車の中で予約することができるのです。
予約をすることで社員同士のトラブルを防ぐことができ、手間を省いた理想的なオフィスづくりが実現できます。
まとめ
フリーアドレスのオフィスにおいては社員個人の固定席がないため、今までにはないトラブルが生じる場合もあります。これらのトラブルを放置したままでは、せっかく導入した多くのメリットがあるオフィス環境であるのに、「フリーアドレスは働きづらい」と認知され衰退してしまう恐れがあるので要注意です。
トラブルの早期解決としておすすめなのが「座席のIoT化」であり、「座席管理システム」の導入です。従来では考えられなかったことですが、インターネットを活用して座席の状況をデータとして管理することで、フリーアドレスの機能を最大限にひきだすことができます。
ビーキャップが提供するオフィス可視化ツール「BeacappHere」は、屋内の位置情報を可視化するツールですが、同時に座席の可視化が実現できるツールでもあります。
*BeacappHere「ホテリング機能」について詳しくはこちら*
https://jp.beacapp-here.com/hotelling/
IoTという新たなテクノロジーを導入して、
オフィスの可視化を進め、よりよいワーク環境を作り上げていきましょう。
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