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2026/01/22

地震の避難訓練はどう進める? 基本手順と準備ポイントを解説|職場・学校・施設で使える実践ガイド

地震の避難訓練は、多くの職場や学校、施設で定期的に実施されています。しかし実際には、「毎年なんとなくやっているだけ」「手順を正しく理解できていない」というケースも少なくありません。本来、避難訓練の目的は“無事に終わらせること”ではなく、いざという時に迷わず行動できる状態をつくることです。

本記事では、地震の避難訓練における基本的な手順を、初動対応から避難、点呼、振り返りまで順を追ってわかりやすく解説します。

Contents

地震の避難訓練とは?目的と基本の流れ

地震の避難訓練は、災害発生時に人命を守るための行動を事前に確認し、体で覚えておくための大切な取り組みです。ただ避難経路を歩くだけでなく、「いつ・誰が・何をするのか」を具体的に想定することで、実際の地震発生時にも落ち着いて行動できるようになります。

まずは、避難訓練の目的と、基本となる流れを押さえておきましょう。

避難訓練の目的は「迷わず動ける状態をつくる」こと

地震の避難訓練の最大の目的は、非常時に一人ひとりが「次に何をすればよいか」を迷わず判断し、行動できるようにすることです。実際の地震では、強い揺れや大きな音、情報不足によって判断力が低下しやすくなります。頭では理解していても、経験がなければ正しい行動を取ることは簡単ではありません。

そのため避難訓練では、初動対応や避難の流れを繰り返し確認し、「考えなくても体が動く状態」を目指すことが重要です。訓練を通じて不安を減らし、冷静な行動につなげることが、結果的に被害の軽減につながります。

地震訓練の基本ステップは「初動 → 避難 → 点呼 → 振り返り」

地震の避難訓練は、大きく分けて4つのステップで構成されます。

  1. 揺れを感じた直後の「初動対応」です。身を守る行動や、火の元の確認などを行います。
  2. 安全を確認したうえで避難経路を使って移動する「避難行動」に移ります。
  3. 避難完了後は、全員が無事に避難できたかを確認するための「点呼・安否確認」を行います。
  4. 訓練全体を振り返り、課題や改善点を整理する「振り返り」を行うことで、次回以降の訓練に活かします。

この一連の流れを理解しておくことが、実践的な訓練につながります。

職場・学校・施設など場所により“想定すべき行動”は変わる

避難訓練の基本的な流れは共通していますが、実際に想定すべき行動は場所によって異なります。

たとえば職場では、来訪者や外部の人がいる可能性を考慮した誘導が必要です。学校では、年齢に応じた指示の出し方や教職員の役割分担が重要になります。また、施設の構造や階数、周囲の環境によっても避難経路や注意点は変わります。

自分たちの環境に合った行動を具体的に想定し、それを訓練に反映させることで、より実効性の高い避難訓練になります。

年1回だけでは不十分?継続的な訓練が必要な理由

避難訓練は、一度実施すれば十分というものではありません。人は時間が経つと、どうしても手順や注意点を忘れてしまいます。また、メンバーの入れ替わりやレイアウト変更など、環境は少しずつ変化していきます。その変化に対応するためにも、定期的な訓練が欠かせません。

年1回の訓練に加え、内容を変えたり、短時間の確認を行ったりすることで、防災意識を継続的に保つことができます。継続的な取り組みこそが、非常時の確かな行動につながります。

地震発生時の初動対応|まず守るべき行動とは

揺れを感じた瞬間にどう動くかで、生死が分かれることもあります。

ここでは「初動対応」で最優先にすべき行動を解説します。

身を守る「安全確保」が最優先行動になる

地震発生時は、何よりもまず「自分の身を守ること」が最優先です。机の下に潜る、頭部を守る、窓や棚など危険な場所から離れるといった基本動作を習慣化する必要があります。

また、揺れている最中に動くのは非常に危険です。とにかく身を低くし、落下物から身を守る行動を第一に考えましょう。

揺れが収まるまで移動しない—二次被害を防ぐための注意点

揺れを感じた瞬間に無理に移動しようとすると、転倒や落下物によるケガのリスクが高まります。

エレベーターの使用は絶対に避け、階段での移動も揺れが収まってからにしましょう。訓練の際も「揺れの想定時間」を取り入れ、行動を一時中断するシミュレーションを行うと、より実践的になります。

火の元・危険物の確認と報告体制を整える

揺れが収まった後は、火の元の確認や危険物の把握を行います。

特にガス機器や電気機器を扱っている施設では、二次災害を防ぐ対応が不可欠です。事前に担当者を決めておき、確認後は速やかに報告する体制を整えておくことが、安全性の確保につながります。

指示系統・アナウンスの役割を事前に明確にしておく

訓練では、避難開始のタイミングを知らせる「合図」や「アナウンス」の流れを明確にしておくことが大切です。誰が、どのタイミングで、どのような情報を伝えるのかを決めておくことで、現場の混乱を防ぐことができます。さらに、複数名でバックアップできる体制にしておくと安心です。

避難行動の手順|安全に避難所へ移動するためのポイント

初動対応の後は、安全な場所への避難が必要です。

移動中の事故を防ぎ、混乱を最小限に抑えるための行動ポイントを解説します。

避難経路は“複数”想定する—塞がった場合の代替ルート確保

地震後は、倒壊や火災により一部の経路が使えないこともあります。

避難経路は1本に頼らず、複数のルートを設定しておくことが重要です。職場や施設ごとに、「通常ルート」「緊急時ルート」といった形で図面化し、日頃から全員に共有しておくことで、迅速な避難につながります。

エレベーターは使用しない、荷物を持たない—正しい避難ルール

地震発生後の避難では、エレベーターは原則として使用禁止です。停電や閉じ込めの危険があるため、必ず階段を使うよう徹底しましょう。

また、荷物を持ちすぎると避難速度が落ちたり、周囲の人にぶつかったりするリスクもあります。最低限の持ち物で迅速に動くことが重要です。

誘導役の配置で混乱を防ぐ—階段・出入口に重点配置

大人数での避難では、誘導係の存在が不可欠です。特に階段や出入口など人が集中する場所には、誘導スタッフを配置しておくと混乱を防げます。

誰がどの場所を担当するかを事前に決め、訓練でも実際に配置して動作確認を行うと効果的です。

屋外避難場所での安全確認(落下物・ガラス・倒壊リスク)

屋外避難場所も、完全に安全とは限りません。ビルの壁面や看板、ガラス片などの落下リスクがある場所は避けましょう。

事前に「安全な集合場所」として避難場所を指定し、そこまでの導線にも危険がないか確認しておくと安心できます。自治体指定の避難所情報も参考になります。

避難完了後の点呼・情報共有|混乱を防ぐための最終ステップ

避難が完了した後こそ、混乱が起こりやすいタイミングです。

点呼や安否確認、状況共有までを丁寧に行うことで、次の判断がしやすくなります。

名簿・出社状況を基にした確実な点呼方法を整える

全員の無事を確認するには、最新の名簿や出社状況の把握が欠かせません。

出社しているか不明な社員がいる場合、確認に時間がかかってしまう可能性もあります。出退勤管理と連動したシステムや、在席確認ツールを活用することで、点呼の精度とスピードを高めることができます。

安否情報の共有フローを事前に決めておく

安否情報は、社内だけでなく関係部署や本部とも連携が必要になることがあります。

報告の順番や使用するツール(電話・チャット・専用アプリなど)を決めておくことで、情報の行き違いや重複報告を防げます。また、誰がどこへ、何を報告するかの整理が重要です。

けが人対応や救護の手順も訓練に組み込む

避難後にけが人が出ているケースも想定し、応急手当の手順や、救護班の動き方も訓練に含めておくと安心です。

AEDの設置場所や使い方の周知、救護エリアの設営方法など、日頃から備えておくべきことは多くあります。実際の災害時に備え、訓練で確認しておきましょう。

状況報告・復旧判断など、最終指示の出し方を明確にする

避難後の混乱を収束させるには、「次にどう動くか」の明確な指示が必要です。

建物に戻る判断や、そのまま待機するかの判断も含め、責任者を決めておくことでスムーズな対応が可能になります。情報が錯綜しないよう、指示系統を一本化することがポイントです。

避難訓練を成功させるための「事前準備」チェックリスト

訓練の効果は、事前の準備によって大きく変わります。

計画段階から実施までの準備項目を確認しておきましょう。

訓練の目的設定とシナリオづくりが成功のカギ

まず大切なのは「何を目的とする訓練か」を明確にすることです。初動対応の確認なのか、避難経路の検証なのか、それとも連絡体制の確認か。目的に応じてシナリオ(想定状況)を組み立てることで、訓練の実効性が高まります。時には“予告なし訓練”も有効です。

役割分担(指示・誘導・報告・救護)を明確にする

訓練当日は、現場では複数の役割が発生します。

全体指示、各フロアの誘導、安否報告、救護対応など、それぞれを事前に割り振っておくことが必須です。担当者が不在の際の代理も想定し、代替体制を整えておくと、当日の混乱を防げます。

避難経路図や防災マニュアルを最新状態へ更新する

建物のレイアウト変更や改装などにより、避難経路が変わっていることもあります。

常に最新の経路図や防災マニュアルを整備し、掲示物や配布資料として全員に周知しておくことが大切です。最新へのアップデートや迅速な連携を意識した時には、紙だけでなく、デジタルでの共有も効果的です。

災害想定を変えて複数パターンの訓練を行う

毎回同じ訓練では、実際の災害対応には不十分です。昼・夜、平日・休日、在宅勤務者がいる場合など、さまざまな状況を想定したパターン訓練を取り入れると、現実に近い対応力を養うことができます。

多様なシナリオを用意し、抜け漏れのない体制を築きましょう。

避難訓練の改善ポイント|よくある課題と見直しのヒント

訓練を“形だけ”で終わらせないために、よくある課題と改善のヒントを押さえておきましょう。

「形だけ」にしないための振り返り方法

訓練後の振り返りは、訓練そのものと同じくらい重要です。反省点や課題を記録し、次回への改善につなげることで初めて実効性が生まれます。

アンケートや意見交換の時間を設け、参加者の気づきを組織全体で共有することがポイントです。

当日の人数把握や点呼の精度が下がる原因とは

フリーアドレスや在宅勤務など、働き方が多様化した今、「誰がどこにいるかわからない」という問題が点呼の精度を下げています。これに対し、位置情報の可視化ツールなどを活用することで、リアルタイムな在席・出社状況の把握が可能になり、迅速な点呼、またその正確性を向上させることができます。

連絡体制の混乱を防ぐための改善策

情報伝達の混乱は、訓練でも実際の災害でも大きな問題になります。指示が重複したり、伝言ゲームになったりしないよう、連絡系統を図式化しておくことが重要です。

特定のツールに依存せず、複数の通信手段を確保しておくことも有効です。

訓練後のレポートを“次の訓練”につなげる

訓練をやりっぱなしにせず、実施後はレポートを作成しましょう。内容には「良かった点」「改善が必要な点」「次回に向けた提案」などを含め、関係者で共有することが大切です。

訓練を積み重ねていくためにも、記録を残し、継続的に改善していきましょう。

まとめ

地震の避難訓練は、いざという時に“迷わず動ける”状態をつくるための大切な準備です。基本の手順や準備ポイントを押さえ、自分たちの職場や施設に合った訓練を計画しましょう。

実践的な内容を取り入れ、継続的に改善していくことが、安全を守る確かな一歩となります。


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