2025/11/17

空港での車椅子利用ガイド|申請方法・搭乗サポート・注意点を徹底解説!

空港での移動は、旅のスタートから到着まで多くのステップがあります。

車椅子を利用する場合、そのスムーズな移動と安心・安全な搭乗・到着を実現するために、「どの車椅子を使うか」「どう利用するか」「自分の車椅子をどう扱うか」「注意すべきポイントは何か」を事前に知っておくことが非常に重要です。

本記事では、空港で利用できる車椅子の種類、利用方法、預け入れ方法、そして注意点まで、実践的に解説していきます。

空港で利用できる車椅子の種類

空港で提供・利用できる車椅子には、用途や移動距離、搭乗・降機時の状況に応じて複数の種類があります。

手動の一般用車椅子、機内通路用(アイルチェア)など搭乗時専用のタイプ、そして電動車椅子やカートなど、ユーザーのニーズや空港・航空会社の設備によって適した選択が変わります。

一般用車椅子とは?

一般用車椅子は、ターミナル内の移動用として最もポピュラーなタイプです。

チェックインカウンターから保安検査場、搭乗ゲートまでの移動を補助するもので、多くの空港では無料で提供されていることが多いです。

例として、全日本空輸(ANA)は「自分の車椅子も搭乗口まで使用可能、その後預け入れ可」と案内しています。 

手動式で比較的軽量なものが多く、利用者自身または付き添いスタッフが押して移動します。空港内は距離・施設ともに広いため、利用者が疲れずに移動できるよう、事前に予約しておくことが安心です(後述の申請方法も併せてご確認ください)。

 搭乗用車椅子(アイルチェア)の特徴

搭乗用車椅子、いわゆる“アイルチェア(aisle chair)”は、飛行機の機内通路やタラップ・搭乗橋を移動するために設計された専用の車椅子です。

通常の一般用車椅子よりも幅が狭く、機内の通路に合わせた設計がなされており、飛行機の座席まで丁寧に移動・移乗をサポートします。

たとえば、国際線・大型機利用時など、搭乗口から機内の座席までの移動が長くなるケースでは、このアイルチェアの活用が非常に有効です。

また、利用者の移乗時には専門スタッフによるサポートが含まれる場合もあり、安全面にも配慮されています。

飛行機内での移動が困難な方にとって、必須のサポートとなっています。 

電動車椅子やカートの利用について

電動車椅子やカートは、特に距離が長いターミナル、国際線利用、大型空港での移動時にメリットがあります。

滑走路に近いゲート、複数のターミナルを跨ぐ移動、高齢者・体力的に負担がある方などに対して、電動で移動できる手段として選ばれることがあります。 

ただし、電動車椅子にはバッテリーの種類・容量・安全規定などが航空機利用時には条件があるため、事前確認が必須です。

たとえば、予約時に車椅子の大きさ・重さ・バッテリーの種類を航空会社に伝えておくことが推奨されています。

また、空港・航空会社によっては有料サービスの場合もあるため、費用・手続きの有無を確認しましょう。

空港で車椅子を利用する方法

車椅子を空港で利用するには、「事前申請」または「当日申込み」、それに伴うサポートスタッフとの連携がポイントです。

手続きと流れを理解しておくと安心して旅ができます。

 事前申請と当日申込みの違い

車椅子や移動サポートを空港・航空会社に依頼する際、事前申請が推奨されます。

多くの航空会社では、予約時または出発48時間前までに「特別支援サービス」「車椅子利用」を申請できる仕組みがあります。 

事前申請をしておくことで、利用者の状態・車椅子の種類・搭乗口までの移動経路などが把握され、スタッフ配置や機材準備がスムーズになります。 

一方、当日申込みの場合、空港に到着してから受付をしてもらえるケースもありますが、利用できる車椅子の品数やスタッフの手配が限られることから待ち時間が発生する可能性があります。

特にピーク時や国際線利用時には余裕を持って申請することが推奨されます。 

サポートスタッフによる介助

空港では、車椅子利用者をサポートする専任スタッフや案内カウンターが設けられています。

たとえば、国内の 羽田空港では、「障がいのあるお客様・歩行の困難なお客様用のサポート」を案内し、ターミナル内の案内・車椅子レンタル・搭乗口までの移動支援が整備されています。

スタッフは、チェックインカウンターから保安検査、搭乗ゲートまで付き添う場合もあり、荷物運搬、セキュリティチェック通過、手荷物の預け・受け取りなどをサポートしてくれます。

利用する際には、「自分が車椅子を利用する旨」「どこまで付き添って欲しいか」を伝えておくと、スムーズにサポートを受けられます。 

手続きの流れを解説

 空港で車椅子を利用する際の手続きの流れは大きく次のようになります。

まず、航空会社予約時または出発48時間以上前に車椅子サービスを申請。

その後、当日ターミナルに到着したら、チェックインカウンターにて「車椅子利用」の旨を提示し、必要であれば障がい・移動制限の内容を伝えます。

次にレンタルまたは車椅子手配をしてもらい、搭乗口までの移動をサポートしてもらいます。

搭乗前にはセキュリティチェック、搭乗口呼び出し、飛行機への移動が案内され、到着時には降機後、預けた車椅子がある場合受け取り等の案内があります。

事前準備(バッテリー・サイズ・重さなど)を済ませておくことで当日の手続きを円滑に進められます。

マイ車椅子を飛行機で利用・預ける方法

自身の車椅子を飛行機で使用・預け入れするには、手動車椅子・電動車椅子それぞれで注意点があります。

搭乗口まで使用する方法から預け入れの流れを明確に理解しましょう。 

手動車椅子を搭乗口まで使う場合

手動(マニュアル)車椅子をお持ちの場合、多くの航空会社ではチェックイン後に搭乗口までの利用が可能です。

たとえば、ANAでは「チェックインカウンターから搭乗口まで自分の車椅子を使用でき、その後預け入れが可能」と案内しています。 

利用時には、事前に車椅子のサイズ・折りたたみ可否・重さを航空会社に伝えることが推奨されます。

手動式は比較的条件が緩やかなことが多く、搭乗口までの移動で車椅子を変えずに済むケースもあります。

到着後、荷物受け取り場やバゲージクレーム前で元の車椅子に再び乗るための配慮も航空会社によって用意されています。

 電動車椅子の預け入れ方法

電動車椅子(バッテリー駆動タイプ)を飛行機で利用・預け入れする場合は、特殊な手続きが必要です。

航空会社はバッテリーの種類(リチウムイオン/鉛蓄電池等)、容量、可搬・固定方法などを確認します。

例として、ANAでは「電動車椅子のサイズ・重さ・折りたたみ可否・バッテリーの種類・予備バッテリーの有無」を申請時に提出するよう案内があります。 

また、国際線では特に「危険物(リチウム電池)規定」による制限が生じるため、搭乗72時間以上前には手続きを済ませ、出発前にはバッテリーの断線・ショート防止措置(テープ巻き・カバー付け)などが必要となるケースもあります。 

預け入れ後の受け取りと注意点

 預け入れた車椅子を受け取る際には、荷物受取所とは別の「障がい者用機器・特別取扱荷物カウンター」等で引き渡されることが多く、預け入れタグや引換証を保管しておくことが重要です。

また、到着地到着後すぐに車椅子が使用可能かどうか、バッテリーの残量・破損・タイヤの損傷などの確認も怠らないようにしましょう。

使用できない状態で戻ってきた場合、搭乗前に航空会社へ報告し、補償・代替手配の可否を確認することが推奨されます。

さらに、機内・到着時の移動距離・乗り継ぎ時間・輸送環境(リモートスタンド・バス移動)も影響するため、乗継便などでは特に余裕を見た移動計画を立てるのが安心です。 

空港での車椅子利用に関する注意点

車椅子を空港で利用・預ける際には、航空会社・空港ごとの規定、国際線特有の条件、快適に利用するためのコツを事前に知っておくと安心です。 

航空会社・空港ごとの違いを確認

車椅子サービスや預け入れ条件は、航空会社および利用する空港によって異なります。

例えば、無料で提供される車椅子サービスもあれば、有料・予約必須のケースもあります。 また、乗り継ぎ空港・遠隔スタンド(バス移動)・機体の種類によって、アイルチェア使用の可否や預けられるバッテリー条件が変わることがあります。

利用便の条件・空港のバリアフリー案内を出発前に確認し、「自分の車椅子・バッテリー仕様・搭乗口環境」に対応しているかをチェックしておきましょう。

国際線利用時の注意点

国際線を利用する場合、特に注意すべき点がいくつかあります。

まず、電動車椅子のバッテリーは「リチウム電池=危険物」に分類され、安全輸送のために機内持ち込み不可・預け入れ要件が厳格になります。

航空会社はバッテリーの仕様(W数、充電状態、絶縁措置)をチェックします。 

また、到着時の入国審査・荷物受け取り・移動距離が長い空港では、通常以上の体力・時間の余裕が必要です。

複数のターミナルをまたぐ乗り継ぎや深夜便では、あらかじめ車椅子利用を登録し、乗り継ぎカウンターへの案内を求めることが望ましいです。 

より快適に利用するためのコツ

快適な空港車椅子利用のためには、以下のようなポイントを押さえておくと安心です。

まず、出発前に航空会社・空港のバリアフリー案内ページを確認し、利用可能な車椅子タイプ・サポート内容・移動距離を把握しておきましょう。 

次に、チェックインカウンターに早めに到着し、サポートを申請した旨を一声かけること。

さらに、自分の車椅子を持参する場合は、予備のバッテリー・断線防止テープ・折りたたみ可否の確認をしておくと安心です。

最後に、移動中は搭乗口表示・スタッフへの確認・荷物移動の手間などをあらかじめイメージしておくことで、精神的な負担を軽減できます。

まとめ

空港で車椅子を利用する際は、「どの種類を使うか」「どう手続きするか」「マイ車椅子をどう扱うか」「注意点は何か」を整理しておくことで、安心・安全・快適な移動が可能となります。

ターミナルの規模や航空会社のサポート内容、搭乗機の仕様やバッテリーの条件など、事前の準備が大きな安心につながります。

特に電動車椅子を利用する場合や国際線を利用する場合は、出発前の登録・確認を早めに行い、不安を最小化しましょう。


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