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2023/06/23

オフィスの適正運用できてますか?最適なオフィス運用のために必要なデータ活用の方法を解説!

ニューノーマルな働き方への変化が著しい今、オフィスにも同様に変化が求められています。現在求められているニューノーマルな働き方は、社員一人ひとりが、自分で働く場所や時間を選ぶことのできる「自由」な働き方です。「自由」をテーマとした時に、これまでの「一般的」という考え方は通用しません。オフィス運用においても「一般的」ではなく、その企業に、社員に適しているかどうかが大切です。

本記事では最適なオフィス運用にむけて重要な「データ分析」について解説します!

求められるニューノーマルオフィス

これまでの日本的な働き方としては、社員全員がオフィスへ出社し、各自定められたデスクで業務を遂行するというオフィスワークが一般的とされてきました。そうした働き方の中で求められたのは、全社員分のデスクが設置でき、荷物の収納ができ、多くの人数が集まることのできる広い会議室や休憩室といった場所が複数用意されているような広いスペースのあるオフィスでした。

オフィス

働き方改革や感染症の拡大の影響をうけ、今、働き方は大きく変化しています。特に感染症の拡大がやまなかった2020〜2022年前後では、リモートワークやテレワークなどのオフィスへ出社せず、離れた場所で働く新たな働き方が急速に普及しました。この頃からオフィス事情も変化を見せ、社員が出社をしないのであればということで、オフィスの縮小を行う企業も増え、レンタルオフィスやシェアオフィスの普及も目立ちました。

感染症の影響も落ち着きをみせた今では、オフィスワークとテレワークを掛け合わせたハイブリッドワークに注目が集まっています。さまざまな働き方を経験し、オフィスワークにはオフィスワークの、テレワークにはテレワークの、メリットとデメリットがそれぞれ見えてきたのでしょう。

▶︎それぞれの働き方のメリットとデメリットについて、詳しくはこちら

2022年新しい働き方“ハイブリッドワーク”について|メリットと導入成功の秘訣について解説

ハイブリッドワークでは社員一人ひとりが、その日の業務量や内容に応じて、働く場所を選ぶことができます。集中して作業を進めたいから今日は在宅勤務にする、チームのメンバーとディスカッションがしたいから今日はオフィスへ出社する、このように働く場所を選択することで業務効率や生産性の向上を目指すのがハイブリッドワークの醍醐味です。ハイブリッドワークというニューノーマルな働き方に適応するため、オフィスにも新たな変化が求められています。代表的なニューノーマルオフィスといえば、フリーアドレス型のオフィスでしょう。固定席は設けず、集中ブースやミーティングスペース、リラックススペース、個室ブースなどを設置することで、社員が社内で働きやすい場所を選ぶオフィススタイルです。

ニューノーマルオフィスで大切なことは、冒頭でも述べたように、その企業に適しているかどうかということです。たとえばフリーアドレス型のオフィスを採用したとしても、社員が同じ座席ばかりを使用していて、固定席化していたら意味がありません。また出社量とオフィス内に設置されたエリアの数が一致しているかということも大切ですが、この適正量は企業によって異なります。自社に適したニューノーマルオフィスを実現するためには、「一般的」というキーワードからの脱却が必要です。

オフィス運用における課題

ニューノーマルなオフィスづくり、またその運用を目指していくにあたって問題となるのは、「これまでの考え方」が通用しないということです。今までは「社員の総数=必要な座席の数=必要なオフィスの広さ」という絶対的な方程式がありましたが、新しい働き方では毎日何人の社員が出社して、オフィスのどこを利用するのか全く検討がつきません。またオフィスにどんなエリアが必要で、それぞれどれほどの数が必要なのかもわかりません。企業によってもちろん状況は違いますし、今多くの企業がこのオフィス改革の真っ只中ですから、「一般的には」というのもありません。ということは、オフィスを運用していくための道標がまったくない状態とも言えるのです。この指標がない状態こそ、今のオフィス改革における大きな課題といっても過言ではないでしょう。

選択

最適なオフィス運用のために必要なのは「データ×分析」

ニューノーマルなオフィスにこれまでの指標は役に立ちません。これからのオフィス運用では、オフィスを活用する社員のリアルな声とオフィスの稼働データを取得し、分析していくことがおすすめです!

オフィスを利用する社員の主観的なデータ

オフィスを実際に利用する社員の声に耳を傾けることで、社員はオフィスのどこを使いやすい、あるいは使いづらいと思っているのか、またどのような環境があったら働きやすいと感じるのかなどの情報を得ることができます。社員の声を集めるためには、以下のような方法が有効的です。


*社内アンケート

選択肢式の設問だけでなく、自由記述式の設問も用意することがおすすめです。選択肢式だけでは「満足or不満足」の2択でしか情報を得ることができませんが、自由記述の設問を設けることで、何に満足をしていて何を不満に感じているのか、その回答の理由まで知ることができるようになります。


*個人面談

社員に直接話を聞くことができるので、良い面から悪い面まで、幅広く深く情報を得ることができます。良くも悪くも「何が」という理由まで掘り下げて調査ができると、今後のオフィス活用の参考になります。

向き合う

*グループインタビュー

個人面談とあまり変わりありませんが、複数人で集まってディスカッションのような形で行うことで、新たな気づきやより深い感想を得ることができます。他の社員が話したことに同調したりするなど、話し手以外の反応を得ることもできるのはグループインタビューならではのメリットです。


上記のような方法で得られる定性的なデータは、数値化されていないために分析には向いていないと思われがちですが、社員一人ひとりの意見や気持ちを掘り下げて分析することができるので、少ないデータから多くの情報を得ることができます。

ICTツールを活用した客観的なデータ

先に述べた社員の主観的なデータだけだと、社員個人の気持ちや記憶に残っているものしかデータとして得ることができません。たとえばフリーアドレス型のオフィスで、「自分は基本的にあの席を使うようにしているから、あまりオフィスを活用できていない」とアンケートに答えた社員がいたとしても、実はリラックススペースや個室ブースなどを状況に応じて使い分けていたりする場合もあります。この時その社員は「決まった席を使うようにしている」という記憶だけ残ってしまい、実はあの席もこの席も使ってしたのを忘れてしまっているという状況です。この「実は」の無意識的なデータを知るために、ICTツールの活用が有効的です。

Beacapp Hereでは、オフィス内の社員の居場所をリアルタイムに可視化しますが、その行動ログはクラウド上に保存されます。この行動ログを活用して、オフィスの稼働分析や社員の働き方などを分析することができるのです。

Beacapp Here Pro

▶︎分析オプションツールBeacapp Here Proについて詳しくはこちら

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ICTツールを活用して得たデータは社員本人の主観に頼らずに得られた客観的なデータ、いわば無意識のデータとも言えます。本人も気が付かなかった情報を得ることができるので、より幅の広い分析ができると言えます。また人力に頼らない調査ということで、同一の環境下で継続してデータを取り続けることができるので、改善施策の効果検証や比較検証を行うことも可能です。

主観的データと客観的データから見る最適なオフィス

先述したように、データには主観的なものと客観的なものの2パターンがあります。この2つを掛け合わせたクロス分析を行うことで、より最適なオフィスを目指すことができるようになります。

たとえば、社員アンケートで得た主観的なデータとして「集中ブースの座席が足りない!」という意見があったとします。ですが、ICTツールを使った客観的なデータではそんなようには見えません。10席用意されている集中ブースの同時稼働は多くても5席です。半分は余っているので、『足りない』というのはありえません。よくよく調査してみると、問題はこの集中ブースの座席の設置の仕方であることがわかりました。

自分の業務に集中したいから他人が視界に入るのがいやだということで、ほとんどの社員が他の社員と対面しないように1席ずつ空けて使用していたのです。なので、この社員の「集中ブースの座席が足りない」という意見には、「集中ブースで集中して使える座席が足りない」という隠れた気持ちがあったことがわかります。この隠れた気持ちを知るためには、座席の実際の稼働状況を知り、どうしてこのように稼働してしまうのか、社員の意見を聞く必要がありました。客観的なデータを分析し、その結果に基づいて社員にインタビューをすることでこの情報を得ることができ、最適なオフィス運用をすることができたのです。

このように、主観的なデータと客観的なデータの両方を活用することで、より良いオフィス運用を目指すことができるのです。

データ分析の落とし穴

データ分析はこれからのオフィス運用において重要ですが、落とし穴もあるので注意しましょう。

落とし穴

△ そのデータ分析は本当に必要ですか?

特にICTツールを使って取得するデータは網羅性が高く、やり方次第では様々な分析ができます。 多くの分析データを持っている方が有利に思えてしまうかもしれませんが、反対にその情報量の多さが足枷となり、身動きが取れなくなってしまう場合もあるので注意しましょう。

分析したそのデータがいつ必要なのか、どの場面で使うことができるのか、本当に必要なデータなのか考える必要があります。目的はデータ分析ではなく、オフィスの最適化や社員の働きやすさであることを忘れてはいけません。

△ 社員のプライバシーに配慮されたデータですか?

オフィスという場所は「人」が利用する場所なので、その人のプライバシー侵害に当たらない分析方法であるかに注意しましょう。たとえばAさんが1日に何回お手洗いにいったか、BさんとCさんが1日になんか接触をしたか、などの情報は業務時間内であっても知られて気持ちの良い情報ではありません。あまりにもプライバシーが守られていないと感じられる状況が続くと、それは反発の種にもなります。社員の気持ちに寄り添い、社員のためのオフィス運用ができるように心がけましょう。

▶︎業務時間中に社員の位置情報取得について、詳しくはこちら

業務時間内の位置情報把握はプライバシーの侵害?位置情報取得を適法で行うためのポイントと社員への対応について解説

△ そのデータ分析が必要なのはイマだけですか?

近年の働き方は目まぐるしく変化しています。常に最適なオフィス運用ができるようにするためには、分析データの活用をして、PDCAを回していく必要があります。分析してオフィス運用に活用できるほど多くのデータを取るためには時間がかかります。社員アンケートなどであれば2~3ヶ月に1回は行うなどのルールを決めることも必要ですし、ICTツールを活用するのであれば継続してデータをとることができるということが重要です。ICTツールも様々なので、導入の際は継続した利用がしやすいものを選ぶようにすることもおすすめです。1回の改善で満足することなく、定期的な情報収集と分析を重ねて、継続的なオフィス改善を行っていきましょう。

まとめ

働き方の変化とともに、オフィスも変化を続けています。大切なのはそのオフィス環境が企業に、社員に合っているかということです。今求められている「ニューノーマルオフィス」では「これまで」や「一般的に」という考え方は参考になりません。

自社のオフィスの現状や社員の声に耳を傾け、調査・分析をし、企業に合った最適なオフィス運用を目指しましょう!オフィス分析について、興味を持っていただけましたら、ぜひビーキャップまでご連絡ください。


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