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2025/05/29

従業員エンゲージメントとモチベーションの違いとは?“やる気”を見える化する方法

リモートワークやフリーアドレスのオフィスが広がる中で、社員の“やる気”や本音が見えづらくなっていませんか?
本記事では、 従業員エンゲージメントとモチベーションの違いを整理し、組織改善の第一歩となる考え方と施策をわかりやすくご紹介します。

「従業員エンゲージメント」と「モチベーション」の違いとは?

従業員エンゲージメント=会社との信頼関係、自発的な貢献意欲

従業員エンゲージメントとは、従業員が組織に対してどれだけ信頼を寄せ、愛着を持ち、自ら積極的に貢献したいと思っているかを示す概念です。これは一時的な感情や気分ではなく、長期的な関係性の積み重ねによって築かれるものです。エンゲージメントが高い社員は、会社の目標を自分ごととして捉え、周囲と協力しながら成果を出す姿勢を持っています。このような関係性は、信頼と共感がベースとなっており、単なる「やる気」だけでは語れない奥深さがあります。

モチベーション=行動を起こすエネルギー、一時的なやる気の源泉

モチベーションとは、目の前の行動を起こすための心理的なエネルギーを指します。社員が何かに取り組もうとする瞬間の“やる気”の根源とも言え、成長したい、認められたいという内面的な動機(内発的モチベーション)や、報酬や評価といった外部からの刺激(外発的モチベーション)によって生まれます。ただしモチベーションは一時的に高まったり低下したりしやすく、持続性に乏しいのが特徴です。そのため、モチベーションだけに依存したマネジメントでは、組織全体の活性化には限界があります。

モチベーションとどう違う? 比較図で視覚的に整理

モチベーションとエンゲージメントはしばしば混同されがちですが、実際には性質や発生源が異なります。モチベーションは「目の前の行動を促す短期的なエネルギー」であり、エンゲージメントは「組織と個人の関係性に基づく長期的な貢献意欲」です。以下のような比較によって、両者の違いがより明確になります。

「高いモチベーションなのにエンゲージメントが低い人」も存在する

たとえば、個人目標の達成やインセンティブのために頑張っている社員がいたとしても、それが「会社への信頼」や「組織への共感」に基づいていなければ、エンゲージメントは低いままです。このような状態では、会社が厳しい局面を迎えたときや変化を求められたときに、積極的に行動することが難しくなる可能性があります。短期的な業績には貢献していても、長期的な組織づくりにはつながらない、というジレンマに陥るケースも少なくありません。

なぜ「やる気」は見えづらくなるのか?見えない課題の正体

ハイブリッド勤務や業務分散で発生する「孤立」「断絶」

コロナ禍以降、テレワークやフリーアドレスといった柔軟な働き方が急速に進みました。それにより物理的な距離は保てるようになったものの、心理的な距離が広がりやすくなるという副作用もあります。以前は気軽に話していた隣の席の同僚との会話が減り、チーム内での情報共有やちょっとした雑談が生まれにくくなっています。こうした「気づきにくい孤立」は、エンゲージメントの低下を招く要因となり得ます。

感覚では把握しきれないチームの関係性と働き方の変化

オフィスでの偶然の出会いや雑談といった“非言語的コミュニケーション”は、職場の関係性を支える重要な要素でした。しかしリモート環境ではこれらが激減し、部下や同僚の感情の変化に気づきにくくなっています。形式的な業務報告だけでは、実際の働きぶりや本音が把握できず、メンバー間の信頼関係の構築にも支障が出る恐れがあります。このように、感覚に頼っていたマネジメント手法が限界を迎えている今こそ、“可視化”の必要性が高まっています。

サーベイだけでは掴みきれない“行動パターン”の重要性

従業員満足度調査(サーベイ)は重要な手段ですが、それだけでは“実際の行動”まで捉えることができません。たとえば「職場環境に満足している」と回答していても、実際には特定エリアに長時間滞在し、他者との交流が極端に少ないケースもあります。こうしたギャップを埋めるには、サーベイの結果とあわせて、実際の出社頻度や滞在傾向、接触回数などの行動データを見ることで、より立体的な課題把握が可能になります。

▶︎行動パターンの可視化・データの蓄積についてはBeacapp Hereをご参照ください。

従業員エンゲージメント・モチベーション向上の具体施策

コミュニケーション機会の創出

信頼関係を築くうえで欠かせないのが、日常的なコミュニケーションです。とくに1on1ミーティングは、業務の進捗確認だけでなく、個人の悩みやキャリア観をすくい上げる貴重な場です。また、「ありがとう」や「助かったよ」といった感謝の言葉が自然に飛び交う職場は、心理的安全性が高く、エンゲージメントが向上しやすい傾向にあります。形式的な仕組み以上に、“関わり合いの質”を重視したコミュニケーションの設計が求められます。

キャリア支援・目標管理の改善

社員一人ひとりが自分の成長を実感できる環境は、モチベーションとエンゲージメントの双方を支えます。そのためには、目標管理の仕組み(例:OKRやMBO)を形骸化させず、上司との対話を通じて定期的に振り返る運用が効果的です。また、キャリア面談やスキルアップ支援制度を通じて、個人の「将来像」と会社の方向性をつなげていくことが、長期的な定着や貢献意欲につながります。

働く環境(物理的・心理的)の整備

集中できる作業スペースや雑談できる共有エリアなど、オフィスの物理的な環境は、働く意欲やチームの関係性に大きく影響します。また、メンバー同士が自由に意見を出せる心理的安全性のある文化も不可欠です。加えて、リモートワークが定着した今こそ、出社と在宅のハイブリッドバランスの最適化や、どのような働き方でも孤立しない制度設計が重要です。「どこで働くか」ではなく、「どう働けるか」の視点で環境を見直しましょう。

小さな成功体験と承認による内発的動機づけ

人は成果が認められたときに、自らの価値を実感しやすくなります。日常業務の中に「成功体験」を積み重ねる仕組みを設けることで、社員の自信と意欲が自然と高まります。また、それに対して上司や同僚が適切なタイミングで言葉をかけることで、承認欲求も満たされ、内発的なモチベーションが強化されます。こうした“ちょっとした工夫”の積み重ねこそが、継続的なエンゲージメントの育成につながっていきます。

「行動の見える化」で働き方の課題を捉える

社員が“どのように働いているか”は意外と見えていない

実は、社員が日々どのような働き方をしているのか、マネジメント層が把握しきれていないケースが少なくありません。誰がどこに滞在し、どの時間帯に活動しているのか、またどの部署とどれくらい接点を持っているのかといった行動パターンは、従来の目視や感覚では捉えにくくなっています。特にリモートやフリーアドレスを導入している企業では、「見えない働き方」がエンゲージメントやチーム連携の阻害要因になっている可能性があります。

「定性的サーベイ」だけでなく、「定量的ログ」も活用する動きが広がっている

従来のエンゲージメント施策では、サーベイ(アンケート形式)による定性的な把握が主流でしたが、近年では行動データを活用する“定量的なアプローチ”が注目されています。たとえば、Beacapp Hereのようなツールを活用することで、社員の出社傾向、部署間の接触頻度、滞在時間などが可視化できるようになります。これにより、施策を感覚や推測ではなく、実際の行動傾向をもとに精度高く設計・改善していくサイクルを構築できます。

ツールを活用した見える化の一例

Beacapp Hereでできること(出社状況・接触傾向・改善事例)

働き方の実態を“見える化”するツールとして注目されているのが、Beacapp Hereです。このサービスは、オフィスや施設内での人の動きをIoTセンサーやビーコン技術によって可視化し、誰がどこにいたか、どの部署とどれくらい接点を持っていたかといったデータを自動的に蓄積・分析します。

たとえば、ある部署の出社率が著しく低い場合や、チーム間の接触頻度が極端に少ないといった傾向が明らかになれば、それはエンゲージメント低下や情報共有不足のサインかもしれません。こうした課題に対して、マネジメントが感覚や勘に頼らず、データに基づいた対策を講じることができるようになります。

Beacapp Hereは、Microsoft TeamsやGoogleカレンダーと連携できるほか、座席予約やスペースの混雑状況可視化など、日常業務に自然に組み込める機能も充実しています。こうした使いやすさと分析の深さが、多くの企業で“改善の習慣化”を支えています。

▶︎ 行動データを活用した高度な分析についてはBeacapp Here Proをご参照ください。

まとめ

従業員エンゲージメントとモチベーションは、どちらも従業員の“やる気”を語るうえで欠かせない要素です。しかしその性質は異なり、エンゲージメントは長期的な信頼関係や共感から生まれる持続的な貢献意欲であり、モチベーションは短期的な感情や刺激によるものです。

現代の働き方では、これらの変化が目に見えにくくなっています。だからこそ、「感覚に頼らない現状把握」が重要になります。サーベイや行動データなどを通じて働き方を可視化し、課題の本質をつかむことで、組織全体の従業員エンゲージメント向上につなげていくことができます。

まずは、自社の“いま”を正しく知ることから始めてみませんか?


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