2024/07/02

オフィス移転の効果・目的とは?やることや手続きを徹底解説!

企業がオフィス移転を行う際には、移転先の物件探しや家具選定など数多くのタスクが発生します。これらの作業をスムーズに進めるためには、オフィス移転の全体像を理解し、適切な計画策定が不可欠です。

そこで本記事では、オフィス移転のスケジュールや対応事項について解説していきます。オフィス移転の事前準備に役立ちますので、是非とも最後までお読みください。

オフィス移転の効果・目的とは?

オフィス移転は単なる物理的な移動だけではなく、企業にとって多くのメリットをもたらします。

まず、業務効率の向上が挙げられます。新しいオフィスでは、最新の設備やレイアウトを導入することで、社員の働きやすさが向上し、生産性が高まります。

また、企業イメージの刷新も重要な目的の一つです。新しいオフィスはクライアントやパートナーに対して、企業の成長や革新性をアピールする絶好の機会となります。これは企業の採用力強化にも繋がります。

さらに、コスト削減も見逃せないポイントです。古いオフィスでは維持費や光熱費が高くなることが多いですが、新しいオフィスに移転することでこれらのコストを削減できる場合があります。

オフィス移転の期間・スケジュール

オフィス移転は一朝一夕で完了するものではなく、計画から実施までには相応の時間がかかります。一般的には、オフィス移転のプロジェクトは少なくとも半年以上の期間を要します。以下では、オフィス移転のスケジュールを段階的に解説していきます。

大前提: オフィス移転は半年以上かかる

オフィス移転を計画する際、最初に理解しておくべき大前提は「オフィス移転には半年以上かかる」ということです。

これは、単に物理的な移動だけでなく、物件探し、契約手続き、内装工事、家具の選定・発注、引っ越し業者の選定、そして実際の引っ越し作業など、多岐にわたるタスクが含まれるためです。

まず、適切な物件を見つけるためには、企業のニーズに合った場所や条件を慎重に検討する必要があります。物件探しだけでも数カ月を要することが多く、その後の契約手続きや内装工事も時間がかかります。

オフィス移転8ヶ月前

移転の8カ月前には、まず移転の目的を明確にし、プロジェクトチームを編成することが重要です。この段階での主なタスクは以下の通りです。

1. 移転の目的の明確化

なぜオフィスを移転するのか、その目的を明確にしましょう。例えば、従業員の働きやすさ向上、コスト削減、企業イメージの向上などが考えられます。

2. プロジェクトチームの編成

移転プロジェクトを円滑に進めるために、各部署から代表者を選出し、プロジェクトチームを編成します。チームリーダーを決め、役割分担を明確にしましょう。

3. 予算の設定

移転にかかる費用を見積もり、予算を設定します。予算には、新オフィスの賃貸費用、引っ越し費用、内装工事費用などが含まれます。

4. 移転先の条件整理

新オフィスに求める条件を整理します。立地、広さ、設備、賃料など、優先順位をつけてリストアップしましょう。

オフィス移転7~6カ月前

オフィス移転の準備が本格化する時期です。この段階では、具体的な移転計画を立てることが重要です。

まず、移転先の物件が決定している場合は、契約手続きを進めます。この段階で現在のオフィスへの解約通知を行いましょう。

物件の契約が完了したら、次にオフィスのレイアウトやデザインを検討します。新しいオフィスのコンセプトを明確にし、社員の働きやすさや業務効率を考慮したレイアウトプランを作成しましょう。

オフィス移転5~4カ月前

この時期は、移転計画の具体化が進む重要な段階です。

物件が決まったら、次に行うべきはオフィスのレイアウトプランニングです。新しいオフィスのスペースを最大限に活用し、効率的で快適な作業環境を整えるために、詳細なレイアウトを設計します。

また、この時期にはオフィス家具の選定も進める必要があります。新しいオフィスのコンセプトに合った家具を選び、発注を行います。家具の納期を考慮し、早めに手配することが重要です。

最後に、社内用マニュアルの作成も進めておくと良いでしょう。移転に伴う業務の変更点や新しいオフィスでのルールなどを明確にし、社員全員に周知することで、移転後の混乱を最小限に抑えることができます。

オフィス移転3~2カ月前

この時期になると、移転準備はさらに具体的な段階に進みます。

まず、移転先のオフィスの内装工事や設備の設置が完了しているかを確認しましょう。内装工事が遅れると、移転全体のスケジュールに影響を及ぼすためです。

また、オフィス家具や設備の発注もこの時期に行います。家具や設備の納品が遅れると、移転後の業務開始に支障をきたす可能性があるため、納期を確認し、必要に応じて早めに手配を進めましょう。

最後に、引っ越し業者との詳細な打ち合わせを行い、引っ越し当日のスケジュールや作業内容を確認します。引っ越し当日のトラブルを避けるためにも、業者とのコミュニケーションを密にし、細部まで計画を詰めておくことが大切です。

オフィス移転1カ月前~引っ越し

オフィス移転がいよいよ1カ月前に迫ると、具体的な引っ越し準備が本格化します。

まず、引っ越し業者との最終打ち合わせを行い、詳細なスケジュールを確認します。引っ越し当日の流れや搬入・搬出の手順、必要な人員配置などを明確にしておきましょう。

次に、オフィス内の整理整頓を進めます。不要な書類や備品の処分、新オフィスに持ち込む物品のリストアップなどを行い、効率的な引っ越しを目指します。

さらに、各種届出や手続きもこの時期に完了させておく必要があります。新オフィスの住所変更に伴う各種登録や、インフラ設備(電話、インターネット、電気、水道など)の移設手続きを忘れずに行いましょう。

オフィス移転の流れややること・手続き

オフィス移転は一大プロジェクトであり、計画的に進めることが成功の鍵です。以下に、オフィス移転の具体的な流れややること、手続きについて詳しく解説します。

その1: オフィス移転する目的の整理

オフィス移転を成功させるためには、まずその目的を明確にすることが重要です。企業がオフィス移転を検討する理由はさまざまですが、主な目的としては、業務効率化、従業員の満足度向上、企業イメージの向上、コスト削減が該当します。

これらの目的を整理し、優先順位をつけることで、移転計画の方向性が明確になります。目的が明確であれば、移転プロジェクト全体の進行もスムーズに進めることができるでしょう。

その2: 物件探し

オフィス移転の成功には、適切な物件探しが欠かせません。

移転先の物件を選定する際には、企業の成長戦略や従業員の働きやすさを考慮することが重要です。例えば、立地、通勤時間、周辺環境、施設の充実度などがポイントとなります。

物件探しのプロセスは、以下のステップに分けられます。まず、企業のニーズを明確にするために、現在のオフィスの問題点や新オフィスに求める条件をリストアップします。

次に、不動産業者と連携し、条件に合った物件をリストアップしてもらいます。この際、複数の候補を比較検討することで、最適な物件を見つけることができます。

その3: オフィスのコンセプト設定

オフィス移転の成功には、明確なコンセプト設定が欠かせません。オフィスのコンセプトは、企業のブランドイメージを反映させる重要な要素です。さらにコンセプトが明確になることで必要な機能やレイアウト、家具が決まりやすくなり、重要なプロセスとなります。

まずは、企業のビジョンやミッションを再確認し、それに基づいたオフィスのテーマを決定しましょう。

例えば、クリエイティブな発想を促進するための「オープンスペース」を重視するのか、集中力を高めるための「プライベートスペース」を充実させるのか、あるいはその両方をバランスよく取り入れるのかを考えます。

コンセプト設定には、従業員の意見を取り入れることも重要です。アンケートやワークショップを通じて、従業員がどのような環境で働きたいかを把握し、それを反映させることで、より働きやすいオフィスを実現できます。

その4: レイアウトプランニング

レイアウトプランニングは非常に重要なステップです。

まず、社員の業務内容やチーム構成を考慮し、どのような配置が最適かを検討します。例えば、コミュニケーションが頻繁に必要なチームは近くに配置し、集中力が求められる業務を行う社員には静かなエリアを提供するなど、業務効率を高める工夫が求められます。

次に、共用スペースや会議室の配置も重要です。会議室はアクセスしやすい場所に設置し、共用スペースはリラックスできる雰囲気を持たせることで、社員のリフレッシュやコミュニケーションの促進に寄与します。

さらに、オフィスのデザインやインテリアも考慮に入れましょう。色彩や照明、家具の選定など、視覚的な要素が社員のモチベーションや生産性に与える影響は大きくなります。

関連記事: オフィスレイアウトの基本とは?デスク配置パターンを解説!

その5: オフィス家具の選定~発注

オフィス移転において、オフィス家具の選定と発注は非常に重要なステップです。

まず、オフィスのコンセプトやレイアウトに基づいて、必要な家具のリストを作成しましょう。デスクやチェア、収納家具など、各部署のニーズに合わせたアイテムを選びます。同時にリースするOA機器の選定も行いましょう。

次に、選定した家具の品質やデザイン、価格を比較検討します。複数のメーカーやサプライヤーから見積もりを取り、コストパフォーマンスの高い選択をすることが求められます。

また、家具の納期も重要なポイントです。移転スケジュールに合わせて、適切なタイミングで家具が納品されるように調整しましょう。

その6: 引っ越し業者の選定~打ち合わせ

オフィス移転において、引っ越し業者の選定は非常に重要なステップです。

まず、複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容を比較検討しましょう。引越しの時期によっては予約しにくいこともあるため、早めに時期を伝えることが大切です。

さらに、オフィスレイアウトや家具の配置、実施時期などの依頼内容についても業者と共有し、効率的な作業ができるように準備を進めましょう。引っ越し業者との連携をしっかりと行うことで、オフィス移転がスムーズに進行し、業務への影響を最小限に抑えることができます。

その7: 社内用マニュアル作成

オフィス移転をスムーズに進めるためには、社内用マニュアルの作成が欠かせません。

マニュアルには、移転に関する全ての手順や注意事項を詳細に記載することが重要です。具体的には、移転スケジュール、各部署の役割分担、新オフィスでのレイアウトや設備の使用方法などを網羅します。

社内用マニュアルは、全社員がアクセスできる場所に保管し、必要に応じて更新することを忘れずに行いましょう。

その8: 引っ越し準備~当日作業

オフィス移転の成功には、引っ越し準備と当日の作業が鍵となります。

まず、引っ越し準備として、全社員に対して移転スケジュールや新オフィスのレイアウトを共有し、各自のデスクや個人用物品の整理を促しましょう。また、重要書類や機密情報は厳重に管理し、専用のボックスに梱包することが必要です。

次に、引っ越し当日の作業についてです。引っ越し業者との打ち合わせを事前に行い、当日の流れを確認しておくことが重要です。各部署ごとに担当者を決め、スムーズな作業進行をサポートします。

特にIT機器の移設は専門知識が必要なため、専門業者に依頼することをおすすめします。

その9: 各種届出

オフィス移転に伴い、各種届出を適切に行うことは非常に重要です。

まず、移転先の住所を管轄する税務署や市区町村役場に対して、法人の所在地変更届を提出する必要があります。これにより、法人税や住民税の納付先が変更されます。

次に、社会保険や労働保険の管轄機関にも所在地変更の届出を行います。これには、年金事務所や労働基準監督署、公共職業安定所(ハローワーク)などが含まれます。これらの手続きを怠ると、従業員の保険や年金に影響が出る可能性があるため、注意が必要です。

さらに、銀行や取引先、顧客に対しても新しい住所を通知することが求められます。特に重要な取引先には、早めに連絡を入れておくと良いでしょう。また、郵便局に転送届を出しておくことで、旧住所に届いた郵便物が新住所に転送されるように手配できます。

オフィス移転費用の内訳とコスト削減のポイント

オフィス移転には多くの費用がかかりますが、その内訳を理解し、適切なコスト削減策を講じることで、予算内での移転を実現することが可能です。以下では、オフィス移転にかかる主な費用と、コスト削減のポイントについて詳しく解説します。

新オフィスの契約にかかる費用

オフィス移転において、新オフィスの契約にかかる費用は大きな割合を占めます。

まず、賃貸契約を結ぶ際には、敷金や礼金、保証金などの初期費用が発生します。これらの費用は、物件の所在地や規模によって異なりますが、一般的には賃料の数ヶ月分が目安となります。

また、仲介手数料も考慮に入れる必要があります。多くの場合、仲介業者を通じて物件を探すため、その手数料が発生します。通常、賃料の1ヶ月分程度が相場です。

さらに、契約書の作成や登記手続きにかかる費用も忘れてはいけません。これらの手続きは専門家に依頼することが多く、その際の報酬も予算に含めておく必要があります。

新オフィスへの移転にかかる費用

新オフィスへの移転には、さまざまな費用が発生します。

まず、引っ越し業者の費用が挙げられます。オフィスの規模や移転距離によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円程度が必要です。

また、オフィス家具や設備の新規購入やリース費用も考慮しなければなりません。これにはデスクや椅子、会議室のテーブル、IT機器などが含まれます。

さらに、内装工事やレイアウト変更に伴う費用も発生します。新しいオフィスのデザインや機能性を向上させるためには、壁の塗装や床の張り替え、照明の設置などが必要です。これらの工事費用は、オフィスの広さやデザインの複雑さによって変動します。

旧オフィスの退去にかかる費用

オフィス移転に伴い、旧オフィスの退去にかかる費用も無視できません。まず、賃貸契約の解約に伴う違約金や解約手数料が発生することがあります。契約内容によっては、一定期間前に解約通知を行わないと違約金が発生する場合もあるため、契約書をよく確認しておくことが重要です。

次に、原状回復費用も考慮しなければなりません。原状回復とは、オフィスを借りた当初の状態に戻すことを指し、壁紙の張り替えや床の修繕、設備の撤去などが含まれます。これらの費用は、オフィスの使用状況や契約内容によって異なりますが、一般的には数十万円から数百万円に及ぶこともあります。

さらに、退去時には不要な家具や設備の処分費用も発生します。これらの処分費用は、廃棄物の種類や量によって異なりますが、適切に処分するためには専門業者に依頼することが多いです。特に、大型の家具や電子機器などは特別な処分方法が必要となるため、事前に見積もりを取っておくと安心です。

オフィス移転を成功させるポイント

オフィス移転は企業にとって大きなプロジェクトであり、成功させるためにはいくつかの重要なポイントがあります。以下に、オフィス移転を成功させるための具体的なポイントを紹介します。

オフィス要件の整理は入念に行う

オフィス移転を成功させるためには、まずオフィス要件の整理を入念に行うことが重要です。

新しいオフィスでの業務効率を最大限に引き出すためには、現在のオフィスでの課題や問題点を明確にし、それらを解決するための要件を洗い出す必要があります。要件としては、予算や移転対象人数、オフィス面積、実施時期、依頼範囲などが該当します。

さらに、従業員の意見を取り入れることも大切です。アンケートやヒアリングを通じて、現場の声を反映させることで、より実際のニーズに即したオフィス要件を設定できます。これにより、従業員の満足度も向上し、移転後の業務効率も高まることが期待されます。

管理体制をチェックする

オフィス移転を成功させるためには、管理体制のチェックが欠かせません。移転プロジェクトは多岐にわたるタスクが発生し、各部門や外部業者との連携が求められます。そのため、プロジェクト全体を統括するリーダーを選定し、明確な役割分担を行うことが重要です。

まず、プロジェクトリーダーは移転計画の進捗状況を定期的に確認し、問題が発生した際には迅速に対応できる体制を整えます。また、各部門の担当者との定期的なミーティングを開催し、情報共有を徹底することで、スムーズなコミュニケーションを図ります。

さらに、外部業者との契約内容やスケジュールも細かくチェックする必要があります。特に、引っ越し業者や内装工事業者との連携は重要で、予定通りに作業が進むように管理することが求められます。

オフィス移転後も継続的な効果測定が必要

オフィス移転が完了した後も、移転の効果を継続的に測定することが重要です。移転直後は新しい環境に慣れるための時間が必要ですが、その後は具体的な効果を確認するための評価プロセスを導入しましょう。

まず、移転の目的が達成されているかを確認します。例えば、業務効率の向上や社員の満足度の向上が目的であった場合、それらの指標を定期的に測定します。アンケートやインタビューを通じて社員の意見を収集し、移転前後の比較を行うことが有効です。

次に、オフィスのレイアウトや設備が実際の業務に適しているかを評価します。必要に応じてレイアウトの微調整や設備の追加・変更を行い、最適な環境を維持します。

オフィス移転後も位置情報サービスを使用して効果測定をし、データに基づいてレイアウト変更を行うなどの対策を講じることで、より働きやすさを感じ、生産性の向上につながるオフィスを作ることができます。

参考: Beacapp Here(屋内位置情報サービス) | 所在地見える化でオフィス内の在席管理

まとめ

本記事では、オフィス移転の効果や目的、具体的なスケジュール、必要な手続きややること、費用の内訳とコスト削減のポイント、そして成功させるためのポイントについて詳しく解説しました。

オフィス移転をスムーズに進めるためには、事前の準備が非常に重要です。移転の目的を明確にし、適切な物件を選び、オフィスのコンセプトやレイアウトをしっかりと計画することが求められます。また、費用面でも無駄を省き、効率的に進めるための工夫が必要です。

またオフィス移転後に位置情報サービスを活用することで、データに基づいてレイアウト変更をするなどの微調整が可能になります。屋内位置情報サービスを活用したオフィス分析は、ぜひ当社までご相談ください。


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