2026/10/19

位置情報サービスは、建物全体に導入しないと意味がない?

「位置情報サービスを導入するなら、建物全体に機器を設置する必要がありますか?」

お客様とお話ししていると、このようなご質問をいただくことがあります。

もちろん、施設全体を可視化することで得られる価値もあります。一方で、利用する目的によっては、必要な場所に絞って可視化するという方法もあります。

位置情報サービスは、思っているより柔軟に設計できる。今回は、そんな位置情報活用の選択肢についてご紹介します。

「全部を可視化する」だけじゃない。位置情報活用の選択肢

位置情報サービスというと、建物全体をカバーするものを想像される方が多いかもしれません。ここでは、可視化する範囲を「絞る」という選択肢について整理します。

目的によっては、「必要な場所」に絞ることもできる

位置情報サービスというと、建物や敷地全体をカバーするイメージを持たれやすいかもしれません。BCP対策や施設全体の在席状況の把握など、広い範囲を可視化することが適しているケースもあります。

一方で、目的によっては、特定の場所だけを可視化すれば十分なケースもあります。

「どこでも位置が分かる」だけでなく、
「知りたい場所にいることが分かる」という使い方です。

全体をカバーするのか、一部に絞るのか。
目的に応じて、可視化する範囲を考えることができます。

たとえば「人が通る・滞在する場所」に絞って設置する

分かりやすい例が、広い工場や倉庫です。

工場全体に機器を設置する方法のほかに、
出入口・休憩所・作業エリアなど、人が通る・滞在するポイントを中心に設置することもできます。

人の動きや業務内容を踏まえて、どのポイントの情報を取得したいのかを考えます。

施設全体を「面」でカバーするだけでなく、
業務のなかで意味のある「ポイント」を押さえる設計も、選択肢のひとつです。

可視化する範囲が変われば、導入の規模やコストも変わる

「施設が広いから、導入も大がかりになりそう」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。可視化する範囲の考え方によって、導入の規模やコストがどう変わるのかを見ていきます。

「施設が広い=大規模な導入」とは限らない

施設全体をカバーする場合と、必要なポイントを中心にカバーする場合では、必要な機器の数も異なります。

つまり、広い施設だからといって、
施設の広さに比例して導入規模が大きくなるわけではありません。

目的に合わせて設置範囲を考えることで、結果として必要な機器数を抑えられるケースもあります。

位置情報サービスを検討するとき、
施設の広さだけで「大がかりになりそう」と判断しなくても大丈夫です。

コストありきではなく、「何を知りたいか」から考える

ここで、私たちが大切にしている考え方をお伝えします。それは、「安くするために設置場所を減らしましょう」ということではありません。

まず整理したいのは、位置情報を使って何を知りたいのかです。

たとえば、
「特定の作業エリアに人がいるのか」
「この場所は利用されているのか」
といったことです。

目的に必要な場所を整理した結果、全域への設置が不要であれば、導入コストの最適化にもつながります。

つまり、順番として先に考えたいのは、
「必要な情報を得るために、必要な範囲はどこか」です。

「ここにいる・いない」が分かるだけでも、できることがある

位置情報は、常に細かな位置を追い続けるものと思われがちです。実際には、もっとシンプルな使い方でも、現場の困りごとを減らせるケースがあります。

細かな位置ではなく、特定エリアの在否を知りたいケース

業務によっては、「このエリアにいる/いない」が分かれば、目的を果たせることがあります。

たとえば、次のような場所です。

  • 見渡しづらいフロア
  • 研究施設のクリーンルームなど、簡単に中を確認しづらい場所
  • 離れた場所にある作業エリア

「いるかどうか」が分かれば、
現地まで確認しに行く手間や、人を探す時間を減らすことにつながります。

ひとつひとつは小さなことですが、毎日の業務のなかでは、積み重なると大きな負担になります。

「どのくらい細かく見たいか」も目的に合わせて考える

可視化する「広さ」だけでなく、「細かさ」も目的によって異なります。

詳細な位置を把握したいケースもあれば、エリア単位で分かれば十分なケースもあります。

必要以上に細かな可視化を前提にせず、実際の業務に合わせて考えることが大切です。

「どこまで見えるか」ではなく、
「何が分かれば業務に役立つか」。この視点で考えてみてください。

広い空港でも、「必要な場所」に絞った活用事例

考え方だけではイメージしづらい部分もあるかと思います。ここでは、広い施設で「必要な場所」に絞って活用いただいている事例をご紹介します。

カートが置かれる場所を中心に可視化

ご紹介するのは、ANA大阪空港株式会社様のカート可視化の事例です。

可視化の対象は「人」ではなく、車椅子とベビーカーです。

空港全域をくまなくカバーするのではなく、
車椅子・ベビーカーが置かれる場所を中心に、端末を設置されています。

これにより、業務上知りたかった
「どこに、どれくらいの車椅子・ベビーカーがあるのか」を把握できるようになりました。

「広い施設だから全域をカバーする」ではなく、
「目的に必要な場所はどこか」から設計された例です。

▼事例の詳細はこちら
ANA大阪空港株式会社様
https://jp.beacapp-here.com/case/ana-osaap/

「場所」だけじゃない。可視化する対象も目的に合わせて選べる

「絞る」という考え方は、場所だけに限りません。

続いて、「誰を可視化するか」という視点でご紹介します。

全社員ではなく、特定の人を対象にする使い方も

全社員を対象とする使い方もあれば、特定の部署や役割の方だけを対象とする使い方もあります。

たとえば、次のような使い方です。

  • 外出の多い営業部を対象に、オフィスにいるかどうかを確認しやすくする
  • 役員を対象に、秘書の方が所在を把握しやすくする

「会社全体で使う」以外にも、
課題のある人や業務に絞って使うという選択肢があります。

▼事例の詳細はこちら
株式会社トランザクション様
https://jp.beacapp-here.com/case/trans-action/

ビーキャップが考えるのは、「何を見えるようにしたいか」から始めること

最後に、私たちがお客様とお話しするときに、大切にしている考え方をお伝えします。

全体を可視化することも、必要な場所に絞ることも、どちらも選択肢

私たちは、全体を可視化すること自体を否定したいわけではありません。

BCP対策や全体の在席状況の把握や分析など、広い範囲が見えることで価値が生まれるケースもあります。

一方で、特定の場所・人・モノだけを可視化することで、解決できる課題もあります。

大切なのは、「広く見えること」そのものではなく、
目的に合った情報が得られることです。

だからこそ、導入する範囲も、利用する人数も、一律に考える必要はないと考えています。

必要な範囲は、目的によって変わる

「施設が広いから」
「全社導入は難しいから」

そのような理由で、位置情報サービスを検討の対象から外してしまうのは、もったいないことです。

「この場所だけ」
「この部署だけ」
「このモノだけ」

そのような活用方法も考えられます。

私たちビーキャップも、
「全部に入れるにはどうするか」ではなく、
「何が見えれば課題を解決できるか」から、お客様と一緒に考えていきたいと思っています。

まとめ

位置情報サービスには、施設全体を可視化する使い方もあれば、必要な場所や対象に絞る使い方もあります。

大切なのは、「どれだけ広く見えるか」ではなく、「何を知ることが、今の業務に役立つのか」。

人が通る場所だけ、特定のエリアだけ、あるいは特定の人やモノだけ。
目的に合った範囲を選ぶことで、必要な情報を得ながら、導入規模やコストを抑えられることもあります。

「この場所だけでも使える?」「この範囲ならどのくらいの機器が必要?」
そのような段階からでも、お気軽にご相談ください。

Beacapp Hereでどのような可視化ができるのか、目的や環境に合わせて、一緒に考えます。

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