こんにちは!ビーキャップの添田です。
突然ですが、質問です。
今のオフィスに「満足」していますか?
オフィスは1日の多くの時間を過ごす場所ですから、自分に合った環境であってほしいと誰もが願うでしょう。ではその希望は叶えられているのか、もし叶えられていないとしたら問題解決のために何ができるのか、実態の調査を踏まえて考えていきたいと思います!
オフィスへの「不満」
オフィス環境に不満を抱える人の実態調査
2022年8月、オフィスデザイン事業を拡大させている株式会社ワークは、「コロナ禍のオフィス環境」に関する調査の報告を発表しました。従業員規模10名〜100名未満の企業に勤める、全国の20~59歳の労働者200名を対象に、オフィスの利用状況や満足度を調査しています。
これによると「満足している」、もしくは「どちらかといえば満足」と回答した人は全体の64.5%を占めるようです。過半数の人が現状のオフィスに満足しているようですが、反対に考えると、全体の35.5%の人は不満を抱えていると回答していることとなります。またこの64.5%の内訳を見てみると、「満足」と回答した人は16.0%で、48.5%の人は「どちらかというと満足」と回答しています。とすると、「不満というほどではないけれど、オフィスがもっとこうなったらいいのにな」と感じている人は、想像よりも多いのかもしれません。
オフィスへの不満ベスト3
では現在のオフィス環境に不満を感じている人の多くは、一体何が「不満」なのでしょうか。
1:フロアが狭い
株式会社ワークの調査によると、「フロアが狭い」という回答が39.4%と最多です。この不満はコロナ以前からよく挙げられるものではありますが、コロナ禍になって数年経っていても解決されていないことがわかります。
「フロアが狭い」と感じる原因には、余裕のないオフィスレイアウトや座席確保のために削られる収納スペースのなさが影響しているように感じられます。例えば、今の従業員数だけを想定してオフィスのレイアウトをしているので、従業員が増える(もしくは減る)たびに大規模なオフィスの模様替えがあったら、業務に差し支えますし、正直言ってめんどくさいと感じる人が多いでしょう。さらに収納が少なければ入り切らない書類や荷物はオフィスの中に山積みになり、オフィスを汚く圧迫しますし、また導線の妨げになる恐れもあります。
理想のオフィスを実現するためには、
限られたスペースを有効的に使う方法を考えるべきかもしれません。
2:休憩スペースがない
次に多かったのが「休憩スペースがない」、あるいはあったとしても「狭い」という不満で、これは32.4%の人が回答しています。不満調査上位2項目がどちらも「空間」や「広さ」に関することとなりました。
コロナ禍になって外食が減ったと実感する人は多いかと思います。今までランチはオフィス外で済ませていた人も、お弁当を持参するようになったという声をよく耳にします。そこで問題となるのが、オフィス内にランチを食べる場所がないということです。「オフィスは仕事をする場所」という考えが定着しているので、しっかりした休憩スペースを設けている企業は少ないように感じます。また設けられていても少人数の利用向けでとても狭く、特に飲食時の「密」を避けるためには十分なスペースではないようです。その結果、昼食を自席で済ませる人が多くなり、休憩時間にも業務から離れられないという悪循環が生まれています。
オフィスは仕事をする場所ですが、より良い成果を生み出すためには「リフレッシュ」も必要です。リフレッシュのできる空間もオフィスの中にあれば、もっと働きやすくなると感じる人が多いのでしょう。
3:空調や騒音などの環境
これも以前から言われるものですが、複数の人がいる社内では空調が効きすぎていて、人によっては暑すぎる・寒すぎるなどの問題があります。服装での調整にも限界があり、固定席なのでそこから動くこともできないとなると、身体的にも精神的にも過度なストレスとなります。また他の人の電話や話し声が常に聞こえる環境では、話し声が気になって集中できないということもあるでしょう。
同じオフィスの中でも、人によって業務の内容は異なりますし、仕事への取り組み方も違います。それぞれの人が、その日その時の、業務や気分に合わせた環境で働けたらいいなと感じているのではないでしょうか。
オフィスの環境が与える影響
株式会社ワークの調査では、全体の約8割の人が、オフィスの環境が仕事に影響を与えると回答しています。仕事の何に影響を与えるのかという質問には、「仕事の生産性」や「仕事に対する意欲」「モチベーション」といった回答が多くなっています。
「より良い環境だからこそ、より良い仕事ができる」そう多くの従業員が考えているようです。そうなると、オフィス環境の改善は、企業においても最重要事項といえそうです。
オフィスの利用状況
同じく株式会社ワークの調査によると、現在のオフィスの利用状況は、コロナ前の状態に戻りつつあるようです。出社頻度の調査項目では、週5日オフィスへ出社しているという回答が最も多く、全体の71.0%が回答しました。コロナ禍で急速に普及した「テレワーク」ですが、しっかりとした環境を用意しないまま導入を急いだ企業も多かったのか、結果として、「オフィスワーク」こそが仕事に適している環境だと感じた企業や労働者も多かったのでしょう。
しかし、テレワークとともに普及したWebを利用した会議や打ち合わせは、継続して定着をしているように感じます。取引先に足を運ばずとも、自宅やオフィス内の会議室に移動するだけで会議ができることは、時間や費用の削減にもなり、メリットを感じる人も多かったのではないでしょうか。対面での営業活動や会議が減ったことで、オフィスの利用時間が長くなっている人が多いのではと考えられます。
今改めて考える「オフィスDX」
オフィスDXとは
オフィスDXとは、経済産業省が推奨するDX(Digital Transformetion)を、バックオフィス業務にも行っていこうとする動きです。DXは属人化が進んでいる日本の労働現場にデジタルの技術を導入することで、より効率的な業務の遂行や、生産性の向上を目指します。
日本では、少子高齢化による労働人口の減少や、育児や介護と仕事の両立が一般的となっていることから、人材の確保が困難になっています。また技術者の高齢化も進んでおり、その高い技術が継承されないまま最前線を退いてしまうこともあることから、技術力の低下なども心配されています。こうした課題を打開すべく、デジタル技術の活用が期待されているのです。
DXで変わるオフィス
オフィスDXが進むことで、以前よりも少ない人員で、より高い成果を生み出すことができるのではないかと期待されています。例えば、ITツールを利用して勤怠管理や財務管理を簡素化することで、その業務についていた多くの人員は、他の業務に尽力することができるようになります。ITツールで行えることはITツールで、人が行うべきことを人が行うというスタイルを生み出すことで、生産性の向上が見込めるようになるのです。
オフィスDXは業務内容だけでなく、オフィスの環境にも取り入れることができます。これまでご説明したように、現在のオフィス環境に対する満足度は決して高いと言えるものではありません。企業としては従業員の働きやすい環境を用意するために尽くす必要がありますが、「まず何から取り組んだら良いのかわからない」という場合も多いのではないでしょうか。社員が抱える不満として、「オフィスが狭い」「休憩スペースがない」など、そのスペースに対するものが多いことがわかりました。しかし、では実際にどれぐらいのスペースが必要なのかと考えたら、なかなか答えは出ないのです。なぜなら「最適」を示すための指標がないからです。「最適」がわからなければ、改善の方向性が見えません。この方向性を見出すためには現状のオフィスを知る必要があり、そのためには実際にオフィスがどのように利用されているのか、分析することがおすすめできます。
複数の人がさまざまに利用するオフィスという場所では、その利用状況を人力で分析することは難しいでしょう。そんな人力では難しいことをITツールで解決し、そのデータをもとに最適なオフィスを人が考える、これこそまさにオフィスDXの第一歩なのではないでしょうか。
社員が本当に求めるオフィス
オフィスの最適化には分析が必要ですが、
そもそも社員はどういったオフィスを求めているのでしょうか。
業務に集中できる環境
自宅で業務につく「在宅勤務」を実施したことで、自宅の中に集中できる環境がないと感じた人も多いのではないでしょうか。子どもや家族がいる環境ではどうにも集中できなかったり、業務用のデスクやチェアがないことでやりづらさを感じた人もいるでしょう。その影響もあって、アフターコロナが考えられている今、オフィスワークを希望している人も多いようです。
心身ともにリフレッシュできる環境
オフィスでは業務に集中したいという反面、やはり休憩スペースやリラックスできる環境は欲しいという声もあります。オフィスにいる間、常に集中していられるわけではありません。休憩を挟むことによって、より良いアイデアが生まれるなど、高い成果を期待することができます。しっかりリラックスできるスペースでリフレッシュをして、その後の業務も引き続き頑張っていきたいものです。
スペースの有効活用
書類や荷物が雑多に積まれていると、それだけでモチベーションを下げるきっかけになりかねません。実際、収納スペースが不十分と感じる人は一定数いるようです。クリーンなスペースだからこそ、新しい考えやアイデアが生まれます。限りのあるオフィスという空間を、より有効的に活用できるように検討していきましょう。
おすすめ「フリーアドレス型オフィス」
フリーアドレスは、社員が固定席を持たず、まるでカフェを利用するかのように、その日の気分や業務内容で、その日働く座席を選ぶという新しいオフィスのあり方です。フリーアドレスでは固定席を設けないかわりに、エリアを設定することができます。
<エリア例>
■個人集中エリア
個室やそうでなくても衝立の用意されている座席が用意されているエリアでは、他の人の声や雑音を気にすることなく、自分の業務に集中することができます。書類の作成や事務的な作業で、一人で集中したい時に便利なスペースです。
■コミュニケーションエリア
ひらけたオープンエリアで、ランチや雑談など、人とコミュニケーションをとりたい時に気軽に利用できるスペースです。部署の垣根を越えてコミュニケーションを図ることができるので、リフレッシュに生かすことができたり、コミュニケーション不足が解消され、意思決定がスピーディになるなどのメリットも見込めます。
■会議エリア
複数人が集まって会議を行うときに活用できるエリアです。完全に空間を区切ってしまう会議室のような形や、間に衝立を用意してスペースを区切る、または拡張できるような工夫のあるオープン会議エリアにする形もおすすめです。オープン会議エリアでは利用人数に応じて適切なスペースを確保できることで、不要なスペースを削減することができるようになるでしょう。
■電話エリア
仕事において「電話」はなくすことのできない行為ですが、時として他の人の業務の妨げになってしまうことが心配されます。特に集中して業務に取り組みたい人の近くでの大きな声での電話は、迷惑となってしまう可能性が高いです。電話は電話エリアで行うというルールづけをすることで、こうした問題を解決することができます。また電話の相手に社内の声を聞かせたくない時なども、このエリアを活用することができるでしょう。
■収納エリア
個人のロッカーを設置したり、備品などを収納できるエリアです。フリーアドレスでは常に座席に荷物をおくことができないので、個人ロッカーの設置がおすすめです。また備品の収納スペースも確保できることで、いつも綺麗で清潔なオフィス環境を整えることができるでしょう。
フリーアドレスではこのように、業務内容や気分によってエリアを変えることもできますし、よく言われる「空調が効きすぎていて困る」などの課題にも対応しやすくなるでしょう。
まとめ
1日の多くの時間を過ごす「オフィス」という環境だからこそ、
より理想的な環境を作っていきたいものです。
オフィスのあり方として、従来の固定席という形が正しいのか、フリーアドレスのような新しい形が正しいのかは一言では言えません。なぜなら、企業によって業務の内容も違えば、働く人材も異なるからです。自分の勤める企業ではどの形が最適で、理想的なのか、社員の抱える「不満」という観点から考えてみるのも面白いかもしれません。
そして理想のオフィスの実現を目指すためには、人力だけでは難しいこともあります。オフィスDXという言葉もありますが、ITツールなどのデジタル技術の力を借りることによって、無理なく求められるデータや答えもあります。あらゆる角度から理想のオフィスに迫っていきましょう。
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