2025/05/15

フリーアドレス導入時に知っておきたいデスクの種類・選び方

フリーアドレスを導入したいが、どのタイプのデスクを選ぶべきか、どれだけの席数が必要か、レイアウトはどう整えれば良いのか。こうした悩みを抱える企業は少なくありません。デスクの選び方やデスク周りを事前に理解しておくことは、スムーズな導入と快適な執務環境づくりに直結します。

本記事では、フリーアドレスに適したデスクの種類やサイズ、席数、デスク周りを知ることで理想的なオフィスづくりに近づけますので、是非とも最後までお読みください。

フリーアドレスデスクを選ぶ前の準備

フリーアドレスを導入する際には、まず社員数に基づいた席数の決定が重要です。企業の規模や業務内容に応じて、必要な席数を見極めることで、無駄なスペースを避け、効率的なオフィス環境を構築できます。

社員数に合わせた席数の決め方

フリーアドレスを導入する際、まず考慮すべきは社員数に応じた席数の設定です。必要な席数は実際の出社率を考慮して決定することが重要です。例えば、出社率が70%の場合、社員数の70%に相当する席数を用意すれば、基本的には問題ありません。

また、フリーアドレスの特性を活かすためには、社員の業務内容や働き方も考慮する必要があります。プロジェクトチームや部署ごとに異なる出社パターンがある場合や特定の時間帯に多くの社員が出社するピーク時の人数を見越して、余裕を持った席数設定を行うことが推奨されます。

座席設定数は職種ごとに調整

フリーアドレス導入する際、座席設定数は職種ごとに調整することが重要です。例えば、営業職や外回りの多い職種は、オフィスに常駐する時間が少ないため、必要な席数は少なくて済むことが多いです。一方で、プロジェクトチームやクリエイティブ職など、頻繁にコミュニケーションを取る必要がある職種は、より多くの席を確保する必要があります。

またデザイナーやエンジニアは、特定の機器やソフトウェアを使用するため、専用のデスクや作業スペースが必要になることがあります。職種ごとの特性を考慮しながら座席設定を行うことで、より効率的で快適な執務環境を実現することができます。

執務環境の快適性

快適な作業環境は、社員の生産性やモチベーションに直結します。そのため、デスクの選定だけでなく、周囲の環境にも配慮する必要があります。

まず、デスクの高さや形状は、社員の体格や作業スタイルに合ったものを選ぶことで長時間の作業を行う場合、適切な高さのデスクや椅子を選ぶことで、身体への負担を軽減し、快適に作業を続けることができます。また、デスクの配置も重要で、自然光が入る場所や静かなエリアを選ぶことで、集中力を高めることができます。

これらの要素を考慮し、快適な執務環境を整えることで、フリーアドレス導入の成功につながります。

フリーアドレス向けデスクの種類と特徴

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フリーアドレス向けデスクの種類を知ることで、チームのニーズに応じて、チームワークを促進しやすい環境を提供することができます。それぞれのデスクの特徴を理解し、快適なフリーアドレス環境の構築に繋げましょう。

移動可能なキャスター付きデスク

移動可能なキャスター付きデスクは簡単に移動できるため、社員がその日の業務や気分に応じて自由に席を選ぶことができ、チームでのコラボレーションやプロジェクトに応じて、デスクの配置を変更する必要がある場合に役立ちます。

また、キャスター付きデスクは、オフィスのレイアウトを柔軟に変更できるため、スペースの有効活用にも寄与します。例えば、会議やイベントの際には、デスクをまとめて配置することで、広いスペースを確保することが可能です。さらに、掃除やメンテナンスの際にも、移動が容易なため、清潔な環境を保つことができます。

連結可能なデスク

このタイプのデスクは、複数のデスクを簡単に組み合わせることができるため、チームの人数やプロジェクトの進行状況に応じて柔軟にレイアウトを変更できます。特に、プロジェクトチームが一時的に集まる際、協力し合う環境を整えることができます。これにより、コミュニケーションの活性化やチームワークの向上が期待できるでしょう。

さらに、デザインやサイズのバリエーションも豊富で、オフィスの雰囲気に合わせた選択が可能です。フリーアドレスの特性を最大限に活かすために、連結可能なデスクは非常に有効な選択肢と言えるでしょう。

昇降機能付きデスク

昇降機能付きデスクは、座って作業するだけでなく、立って作業することも可能にするため、社員の健康や快適性を向上させる効果があります。特に、長時間のデスクワークが求められる現代のビジネス環境において、姿勢を変えることができるのは大きなメリットです。

また、社員の身長や作業スタイルに応じて高さを調整できるため、よりパーソナライズされた作業環境を提供します。これにより、社員の生産性が向上し、仕事に対する満足度も高まるでしょう。さらに、デザインも多様で、オフィスに合わせたスタイルを選ぶことができるため、見た目にも配慮した選択が可能です。

デスクのサイズ選び

適切なサイズを選ぶことで、社員が快適に作業できる環境を整えることができます。一人当たりのスペースを考慮し、必要なデスクの大きさを見極めることが、効率的なオフィスレイアウトが鍵となります。

フリーアドレスにおける一人当たりのスペース

一人当たりのスペースはデスク一つあたり、最低でも120cm×60cm程度が推奨されています。このサイズは、作業を行う上で必要な広さを確保しつつ、他の社員との距離感も考慮したものです。

また、フリーアドレスでは、社員が自由に席を選ぶため、デスクの配置や通路の幅も考慮する必要があります。通路幅は、少なくとも80cm以上を確保することで、スムーズな移動が可能となり、快適な作業環境を提供します。さらに、デスク間のスペースを広めに取ることで、プライバシーの確保や集中力の向上にも寄与します。

4人用デスクの場合

4人用デスクのサイズは、幅が約120cmから160cm程度で、奥行きは100cmから120cmが一般的です。このサイズ感は、個々の作業スペースを確保しつつ、チーム全体が一つのデスクを囲む形で配置できるため、自然な会話やアイデアの共有がしやすくなります。また、デスクの配置を工夫することで、オープンな雰囲気を保ちながらも、プライバシーを確保することが可能です。

さらに、4人用デスクは、必要に応じて連結可能なデザインが多く、社員数の変動やプロジェクトのニーズに応じて、簡単に席数を調整できる点も大きなメリットです。

6人用デスクの場合

6人用デスクのサイズは一般的に、奥行きは100cmから120cm程度、幅は180cmから240cm程度が理想とされ、各人に約60cmから80cmの作業スペースを確保することが推奨されます。

また、円形のデザインを選ぶことで、メンバー同士の視線を合わせやすくし、意見交換を活発にすることが可能です。

このように、6人用デスクはフリーアドレスの導入において、チームの協力を促進し、快適な作業環境を提供するための重要な選択肢となります。

フリーアドレスのデスク周り

デスク周りの環境も重要な要素です。快適な執務環境を整えるためには、モニターの設置位置や配線の整理、さらには卓上ボードの配置などを考慮する必要があります。これらが整うことで、社員が効率よく作業でき、フリーアドレスの利点を最大限に活かすことができます。

モニターの設置

モニターの設置は各社員が快適に作業できるようにモニターの配置を工夫する必要があります。まず、モニターの高さは目の高さに合わせることが基本です。これにより、長時間の作業でも首や肩への負担を軽減できます。

また、モニターの位置は、周囲の環境や他のデスクとの距離を考慮することも大切です。特に、フリーアドレスでは社員が頻繁に席を移動するため、視界を遮らないように配置することが求められます。さらに、デュアルモニターを使用する場合は、両方のモニターが同じ高さに揃うように設置し、作業効率を向上させる工夫が必要です。

コンセント等の配線回り

多くのデバイスが使用される現代の職場では、電源コンセントやデータケーブルの配置が快適な作業環境を左右します。まず、各デスクに必要なコンセントの数を把握し、適切な位置に配置することが求められます。特に、パソコンやモニター、充電器など、複数の機器を同時に使用する場合は、十分な電源を確保することが不可欠です。

また、配線が絡まったり、見えない場所に隠れてしまったりしないように、配線ダクトやケーブルクリップを活用することもおすすめです。これにより、デスク周りがすっきりと整理され、作業効率が向上し、快適な作業環境を実現できます。

卓上パーテションの配置

フリーアドレスのオフィス環境において、卓上パーテションは重要な役割を果たします。個々の作業スペースを確保し、プライバシーを保ちながらもオープンなコミュニケーションを促進することができます。

また、パーテションの高さを考慮することも大切です。低めのパーテションは、視線を遮りつつも開放感を保つことができ、チーム内の連携を促進します。一方で、高めのパーテションは、集中したい作業を行う際に効果的です。またデスクの配置に合わせてL字型やU字型に配置することで、効率的なスペース利用が可能になります。

フリーアドレス導入に伴い[beacappHERE]導入企業の事例

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ここからはbeacapp HERE導入事例を紹介します。これらの事例は、beacapp HEREを導入したことにより、フリーアドレスの効果を実感し、どのようにフリーアドレスが根付いているのかを見ていきましょう。

事例1 日鉄テックスエンジ株式会社



日鉄テックスエンジ株式会社では、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の考え方を取り入れたフリーアドレスを導入。しかし、固定席をなくしたことで「誰がどこにいるのか分からない」という課題が生まれ、業務連携や来客対応、緊急時の対応に支障が出る懸念がありました。

そこで、社員の居場所をリアルタイムで把握できるツールとして「Beacapp HERE」を導入。スマートフォンと小型ビーコンによる手軽な仕組みで、スムーズな運用が可能となりました。加えて、総務部による丁寧な運用支援と継続的なフォロー体制により、定着率は99%を達成。フリーアドレス環境でも業務効率と社員の安心感を両立させることに成功しました。


参考:導入企業インタビュー 日鉄テックスエンジ株式会社

事例2 ダイビル株式会社


ダイビル株式会社では、部署ごとに固定席を設けない「グループアドレス制」を導入しています。フリーアドレスとは異なるこの形式でも、課題となったのは社員の所在が把握しづらくなること。来客時の案内や社内連携を円滑にするため、社員の在席状況をリアルタイムで可視化できる「Beacapp HERE」を導入しました。

ビーコンとスマートフォンを活用することで、導入の手間を最小限に抑えながら高い定着率を実現。実際の利用状況をもとにレイアウト改善にも役立てられています。グループアドレスはもちろん、フリーアドレス導入を検討している企業にとっても、参考になる事例です。


参考:導入企業インタビュー ダイビル株式会社 

事例3 リコージャパン株式会社 宮城支社


リコージャパン株式会社 宮城支社では、固定席を廃止し、フリーアドレス制を導入。これにより柔軟な働き方が実現した一方で、「誰がどこにいるのかわからない」という新たな課題が発生しました。特に来客対応や、社内でのスムーズな連絡が困難になるケースも増加。そこで「Beacapp HERE」を導入し、社員の位置情報をリアルタイムで把握可能にしました。

スマートフォンとビーコンを活用した仕組みにより、手軽に導入・運用ができ、社員の間でも自然に定着。結果として、業務の効率化とコミュニケーションの円滑化を両立させることに成功しています。フリーアドレス導入企業にとって、現場の混乱を防ぐ有効な手段として注目される事例です。


参考:導入企業インタビュー リコージャパン株式会社 宮城支社

まとめ

フリーアドレスの導入は、企業にとって柔軟な働き方を実現する大きな一歩です。しかし、成功させるためには、デスクの種類や席数、レイアウトなどを慎重に考慮する必要があり、導入後の業務効率や社員の満足度に直結します。

フリーアドレスに適したデスクの種類を理解することで、より効果的なオフィス環境を整えることができます。デスクのサイズ選びや周辺の設備も重要な要素ですので、これらを総合的に考慮し、理想的なオフィスづくりを目指しましょう。

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