2024/09/06

コアタイムとは?意味や目的、フレックスタイムとの違いを解説!

自社でフレックスタイム制度を導入し、働きやすい環境を整備したいと考える総務担当の方は多いはずです。しかしながら、フレックスタイム導入をどこから始めればいいのか、またコアタイムの概念がわからず、設定しづらいと考える方も多いはずです。

そこで本記事では、コアタイムの概要や設定方法のポイントについて解説していきます。自社のフレックスタイム制度導入にお悩みの方は、ぜひ最後までご一読ください。

コアタイムとは?

コアタイムとは、フレックスタイム制度において、全ての従業員が必ず勤務しなければならない時間帯を指します。

この時間帯は、企業が業務を円滑に進めるために設定されており、従業員同士のコミュニケーションやチームワークを促進する役割を果たします。ここでは、コアタイムについて解説していきます。

コアタイムの意味

コアタイムとは、フレックスタイム制度において、全ての従業員が必ず勤務している必要がある時間帯を指します。

この時間帯は、企業や組織によって異なるものの、一般的には午前中や午後の特定の時間に設定されることが多いです。

コアタイムの設定により、従業員は自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働くことができる一方で、チーム全体が集まる時間を確保することが可能になります。

コアタイムの目的

コアタイムの目的は、企業内でのコミュニケーションや協力を促進し、業務の効率を高めることにあります。

フレックスタイム制度を導入する際に設定されるコアタイムは、全従業員が必ず勤務している時間帯を指し、この時間においては会議やチームワークが必要な業務を行うことが推奨されます。

また、コアタイムを設けることで、従業員は自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能になります。例えば、通勤ラッシュを避けて出勤時間を調整することができるため、ストレスの軽減にもつながります。

さらに、企業側にとっても、業務の進行状況を把握しやすくなり、適切なマネジメントが行いやすくなるというメリットがあります。

コアタイムとフレックスタイムの違い

コアタイムとフレックスタイムは、柔軟な働き方を実現するための制度ですが、それぞれの役割や特徴には明確な違いがあります。

まず、コアタイムとは、従業員が必ず勤務しなければならない時間帯を指します。この時間帯は、業務の円滑な進行やチーム内のコミュニケーションを確保するために設定されます。

一方、フレックスタイム制度は、従業員が始業・終業の時間を自由に選べる制度です。フレックスタイムでは、コアタイムの前後にフレキシブルな時間を設けることで、従業員が自分のライフスタイルや業務の状況に応じて働く時間を調整できるようになります。

つまり、フレックスタイム制度の中にコアタイムが組み込まれる形で、両者は相互に補完し合う関係にあるのです。

コアタイムのメリット・デメリット

コアタイムは、フレックスタイム制度の中で特に重要な要素となりますが、その導入にはメリットとデメリットが存在します。まず、コアタイムのメリットについて考えてみましょう。

コアタイムのメリット

コアタイムを設定することには、いくつかの重要なメリットがあります。

まず第一に、コアタイムは従業員同士のコミュニケーションを促進します。特定の時間帯に全員が出社することで、チームミーティングや情報共有がスムーズに行えるため、業務の効率が向上します。

次に、コアタイムは業務の一貫性を保つ役割も果たします。特に顧客対応や社内の連携が必要な業務において、全員が同じ時間に働くことで、迅速な対応が可能になります。

さらに、コアタイムを設けることで、従業員のワークライフバランスを向上させることも可能です。フレックスタイム制度の中で、コアタイムを設定することで、従業員は自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択できるようになります。

コアタイムのデメリット

コアタイムは、フレックスタイム制度の中で重要な役割を果たしますが、いくつかのデメリットも存在します。

まず一つ目は、従業員の自由度が制限される点です。フレックスタイム制度の魅力は、働く時間を自分で選べることにありますが、コアタイムが設定されることで、全員がその時間帯に出勤しなければならないため、個々のライフスタイルや業務の都合に合わせた柔軟な働き方が難しくなります。

次に、コアタイムに出勤することが義務付けられるため、特定の時間帯に交通渋滞や混雑が発生する可能性があります。

特に都市部では、通勤ラッシュの時間帯に重なると、従業員がストレスを感じる要因となることがあります。

さらに、コアタイムの設定が不適切な場合、従業員間の不満が生じることもあります。例えば、ある従業員にとっては都合の良い時間帯でも、別の従業員にとっては不便な時間帯であるため、全員が満足できるコアタイムを設定することは容易ではありません。

コアタイムの一般的な時間帯

コアタイムは、企業や業種によって異なるものの、一般的には午前10時から午後3時の間に設定されることが多いです。この時間帯に全員が出社していることで、チーム内のコミュニケーションや会議の実施がスムーズに行えるようになります。

ただし、コアタイムの設定は企業の業務内容や従業員のニーズに応じて調整が必要です。例えば、顧客対応が多い業種では、コアタイムを早めに設定することで、顧客との接点を持ちやすくすることが求められる場合もあります。

コアタイムの設定方法

コアタイムを効果的に設定するためには、次のようなステップを踏むことが重要です。

  1. フレックスタイム制度を導入する
  2. 就業規則への明記
  3. 労使協定で定める

ここでは、コアタイムの設定方法について解説します。

1: フレックスタイム制度を導入する

フレックスタイム制度を導入することは、企業にとって従業員の働き方を柔軟にし、モチベーションを向上させるための重要なステップです。

導入にあたっては、まずフレックスタイム制度の目的やメリットを明確にし、経営陣や従業員にその意義を理解してもらうことが重要です。

次に、具体的な運用方法やコアタイムの設定について検討します。例えば、コアタイムを午前10時から午後3時までと設定することで、従業員はその時間帯に出社し、業務を行うことが求められます。

一方で、フレキシブルタイムを設けることで、出社や退社の時間を自由に選ぶことができ、個々のライフスタイルに合わせた働き方が可能になります。

2: 就業規則への明記

コアタイムを導入する際には、就業規則にその内容を明記することが重要です。

就業規則は、企業の労働条件やルールを定めた文書であり、従業員にとっての働き方の指針となります。コアタイムを明記することで、従業員は自分の勤務時間を把握しやすくなり、業務の調整やコミュニケーションが円滑に進むようになります。

また、コアタイムに出勤しなかった場合の対応や、特別な事情がある場合の例外規定についても記載しておくと良いでしょう。

3: 労使協定で定める

コアタイムを設定する際には、労使協定を通じて明確に定めることが重要です。

労使協定とは、労働者と使用者の間で結ばれる合意のことで、労働条件や就業規則に関する重要な事項を取り決める役割を果たします。フレックスタイム制度を導入する際には、コアタイムの設定もこの協定に含める必要があります。

労使協定を結ぶことで、従業員がコアタイムに出勤することの重要性や、フレックスタイム制度全体の目的を理解しやすくなります。

また、協定を通じて、従業員の意見を反映させることができるため、より多くの従業員が納得しやすいコアタイムの設定が可能になります。

コアタイムを設定する際の注意点

コアタイムを設定する際には、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。

  1. 多くの従業員にとって都合が良い時間帯にする
  2. フレキシブルタイムは十分に設定できているか
  3. 遅刻や早退の対応を考えておく

ここでは、各注意点について解説します。

多くの従業員にとって都合が良い時間帯にする

コアタイムを設定する際には、多くの従業員にとって都合が良い時間帯を選ぶことが重要です。

これは、フレックスタイム制度の目的の一つである「働きやすさ」を実現するための基本的な要素です。従業員のライフスタイルや業務内容は多様であり、各自の都合に合わせた柔軟な働き方を提供することが求められます。

また、従業員からの意見を積極的に取り入れることも大切です。アンケート調査やヒアリングを通じて、どの時間帯が最も働きやすいかを把握し、その結果を基にコアタイムを決定することで、従業員の満足度を高めることができます。

フレキシブルタイムは十分に設定できているか

フレックスタイム制度を導入する際、コアタイムの設定と同様に重要なのがフレキシブルタイムの設定です。

フレキシブルタイムとは、従業員が自分の都合に合わせて出勤や退勤の時間を調整できる時間帯のことを指します。この時間帯が十分に設定されていないと、従業員の働きやすさが損なわれ、制度の効果が薄れてしまう可能性があります。

フレキシブルタイムが十分に設定されているかどうかは、実際に従業員からのフィードバックを通じて確認することができます。

定期的にアンケートを実施し、従業員がどのようにフレックスタイム制度を活用しているかを把握することで、必要に応じて制度の見直しを行うことが可能です。

遅刻や早退の対応を考えておく

コアタイムを設定する際には、遅刻や早退に対する対応策を事前に考えておくことが重要です。

フレックスタイム制度の特性上、従業員は自分のライフスタイルに合わせて勤務時間を調整できるため、予期せぬ事情で遅刻や早退をするケースも少なくありません。これに対して、企業側がどのように対応するかを明確にしておくことで、従業員の安心感を高めることができます。

まとめ

コアタイムは、フレックスタイム制度において、全従業員が同時に勤務する必要がある時間帯を指します。

コアタイムを適切に設定することで、従業員の満足度を高め、業務の効率化を図ることが可能です。フレックスタイム制度を導入する際には、コアタイムの重要性を理解し、従業員のニーズに合った時間帯を選定することが成功の鍵となります。

今後、コアタイムを設定する際には、従業員とのコミュニケーションを大切にし、意見を反映させることが重要です。これにより、より良い働き方を実現し、企業全体の生産性向上につなげることができるでしょう。


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