2024/07/31

在宅勤務とは?就業規則(ルール)作成のポイントも解説!

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働き方改革により、様々な働き方が推奨されるようになりました。その中でも自宅にいながら業務に取り組める在宅勤務を導入する企業は増加しています。しかしながら、在宅勤務を導入する上でどこから取り組めば良いのかわからず戸惑いを感じる企業担当者の方は多いはずです。

そこで本記事では、在宅勤務の概要や就業規則作成時のポイントについて解説していきます。在宅勤務の環境整備にお悩みの方であれば、ぜひとも最後までご一読ください。

在宅勤務とは?

在宅勤務とは、従業員が自宅で業務を行う働き方を指します。オフィスに出勤することなく、自宅の環境で仕事を進めることができるため、通勤時間の削減や柔軟な働き方が可能となります。

特に、インターネットやクラウドサービスの普及により、在宅勤務の実現が容易になりました。

在宅勤務は、テレワークやリモートワークとも関連していますが、それぞれに微妙な違いがあります。

テレワークとの違い

在宅勤務とテレワークはしばしば混同されがちですが、実際には異なる概念です。

テレワークは、情報通信技術を活用して、オフィス以外の場所で業務を行う働き方全般を指します。これには在宅勤務だけでなく、カフェやコワーキングスペース、さらには出張先なども含まれます。

一方、在宅勤務はその名の通り、自宅で業務を行う働き方を指します。つまり、在宅勤務はテレワークの一形態であり、テレワークの中でも特に自宅を拠点とする働き方です。

リモートワークとの違い

在宅勤務とリモートワークは、どちらもオフィス以外の場所で業務を行う働き方を指しますが、微妙な違いがあります。

リモートワークは自宅に限らず、インターネット環境が整っている場所であればどこでも業務を行うことができます。

この違いにより、リモートワークはより柔軟な働き方が可能となります。しかし、その分、自己管理能力やコミュニケーションスキルが求められることも多くなります。

在宅ワークのメリット・デメリット

在宅ワークは、従業員と企業の双方に多くのメリットをもたらしますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、在宅ワークのメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

在宅ワークのメリット

在宅ワークには多くのメリットがあります。

まず、通勤時間が不要になるため、従業員はその時間を有効活用できます。これにより、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなり、ストレスの軽減にもつながります。

さらに、柔軟な働き方が可能になる点も大きなメリットです。自宅での勤務は、個々のライフスタイルに合わせたスケジュールを組むことができるため、育児や介護などの家庭の事情に対応しやすくなります。

在宅ワークのデメリット

在宅ワークには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

まず、コミュニケーションの課題が挙げられます。オフィスでの対面コミュニケーションが減少するため、情報の共有や意思疎通が難しくなることがあります。これにより、誤解やミスが生じやすくなる可能性があります。

次に、自己管理の難しさもデメリットの一つです。自宅での勤務は自由度が高い反面、自己管理が求められます。集中力を維持するための環境整備や時間管理が不十分だと、生産性が低下する恐れがあります。

在宅ワークが向いている職種

在宅ワークは、特定の職種において特に効果的であり、効率的に業務を遂行できます。以下に、在宅ワークが向いている職種をいくつか紹介します。

研究職

研究職は在宅勤務に非常に適している職種の一つです。研究職の多くはデータ分析や文献調査、論文執筆など、パソコンとインターネット環境があれば自宅でも十分に行える業務が中心です。

在宅勤務の導入により、研究者は通勤時間を削減し、その時間を研究に充てることができます。また、自宅の静かな環境で集中して作業を進めることができるため、効率的に仕事を進めることが可能です。

管理職

在宅勤務が管理職にとっても有効であることは、多くの企業で認識されつつあります。管理職は通常、チームの進捗管理やメンバーのサポート、戦略的な意思決定など、多岐にわたる業務を担当しています。これらの業務は、必ずしもオフィスにいる必要がなく、適切なツールとコミュニケーション手段が整っていれば、在宅でも十分に遂行可能です。

営業職

在宅勤務が可能な職種の一つとして、営業職が挙げられます。営業職は、顧客とのコミュニケーションが主な業務であり、電話やメール、ビデオ会議などのツールを活用することで、オフィスにいなくても十分に業務を遂行することができます。

在宅勤務の営業職は、通勤時間が削減されるため、その分を顧客対応や資料作成などの業務に充てることができます。

また、自宅での勤務により、集中して業務に取り組むことができるため、効率が向上することも期待されます。

専門・技術職

専門・技術職は、在宅勤務に非常に適している職種の一つです。これらの職種は、特定の専門知識や技術を駆使して業務を遂行するため、物理的なオフィスに縛られる必要が少ないことが特徴です。


在宅勤務の導入により、専門・技術職の従業員は自分のペースで集中して作業を進めることができ、生産性の向上が期待されます。

さらに、企業側にとっても、オフィススペースの削減や、地理的制約を超えた優秀な人材の採用が可能になるというメリットがあります。

事務職

在宅勤務が特に適している職種の一つに事務職があります。事務職は、主にデータ入力、書類作成、メール対応、電話応対などの業務を行うことが多く、これらの業務は基本的にパソコンとインターネット環境があればどこでも遂行可能です。

また、事務職は他の職種と比べて対面でのコミュニケーションが少ないため、オンラインツールを活用することで業務の進行に支障をきたすことが少なくなります。

在宅勤務の就業規則作成時のポイント

在宅勤務を導入する際には、明確な就業規則を作成することが重要です。ここでは、在宅勤務に備えた就業規則を作る上でのポイントを解説します。

在宅勤務を認める条件を決める

在宅勤務を導入する際には、まず在宅勤務を認める条件を明確に定めることが重要です。これにより、従業員がどのような状況で在宅勤務を行うことができるのかを理解しやすくなり、企業側も適切な管理が可能となります。

具体的には、在宅勤務を認める職種や業務内容を明確にすることが求められます。例えば、情報セキュリティの観点から、機密情報を扱う業務は在宅勤務を制限する場合があります。

また、業務の性質上、対面でのコミュニケーションが必要な職種についても在宅勤務を制限することが考えられます。

在宅勤務を認める期間を決める

在宅勤務の期間を明確に定めることも重要です。企業は在宅勤務を一時的な措置として導入する場合もあれば、恒久的な制度として取り入れる場合もあります。どちらの場合でも、期間を明確にすることで従業員に対する期待値を設定し、業務の計画を立てやすくなります。

さらに、在宅勤務の期間を設定する際には、法的な規制や労働契約の内容も考慮する必要があります。労働基準法や労働契約法に基づき、適切な期間設定を行うことが求められます。これにより、法的なトラブルを避け、安心して在宅勤務を実施することができます。

就業時間のルールを決める

在宅勤務を導入する際、就業時間のルールを明確に定めることは非常に重要です。オフィス勤務と異なり、在宅勤務では勤務時間が曖昧になりがちです。そのため、企業は従業員がどの時間帯に働くべきかを具体的に示す必要があります。

まず、基本的な勤務時間帯を設定しましょう。例えば、9時から18時までのように、オフィス勤務と同様の時間帯を設定することが一般的です。

次に、休憩時間や休暇の取り扱いについても明確にしましょう。例えば、昼休みは12時から13時までとするなど、具体的な時間を定めることで、従業員が適切に休息を取れるようにします。また、在宅勤務中の有給休暇の取得方法や報告手順についても明示しておくことが重要です。

就業場所のルールを決める

就業場所のルールを明確に定めることも重要です。自宅での勤務が基本となる在宅勤務ですが、具体的な就業場所を指定することで、業務の効率化やセキュリティの確保が図れます。

まず、就業場所として自宅のどのエリアを使用するかを決めることが推奨されます。例えば、リビングルームや寝室ではなく、専用のワークスペースを設けることで、仕事とプライベートの区別がつきやすくなります。

次に、就業場所のセキュリティ対策も重要です。特に機密情報を扱う場合、第三者のアクセスを防ぐために、パスワード管理や物理的なロックが必要です。

さらに、インターネット接続のセキュリティも確保するために、VPNの利用やファイアウォールの設定を行うことが推奨されます。

費用負担に関するルールを決める

費用負担に関するルールを明確に定めることも重要です。自宅での業務遂行には、インターネット接続費用や電気代、必要な機器の購入費用など、さまざまなコストが発生します。

これらの費用を誰が負担するのかを明確にしておくことで、従業員と企業の間でのトラブルを未然に防ぐことができます。

まず、インターネット接続費用については、企業が一部または全額を負担するケースが一般的です。特に高速なインターネット環境が必要な業務の場合、企業側が費用を負担することで、従業員が安心して業務に取り組むことができます。

手当支給に関するルールを決める

在宅勤務を導入する際には、手当支給に関するルールを明確に定めることが重要です。

まず、在宅勤務手当の支給対象者を明確にし、どのような条件で手当が支給されるのかを具体的に示す必要があります。例えば、在宅勤務が週に何日以上行われる場合に手当が支給されるのか、または特定の業務を行う場合に限られるのかなど、詳細な条件を設定しましょう。

さらに、手当の金額についても明確にすることが求められます。手当の金額は、在宅勤務に伴う光熱費や通信費などの実費を考慮し、適切な額を設定することが望ましいです。また、手当の支給方法や支給頻度についても、月ごとに支給するのか、年に一度まとめて支給するのかなど、具体的なルールを定めておくと良いでしょう。

在宅勤務に必要な環境

在宅勤務を成功させるためには、適切な環境を整えることが不可欠です。ここでは、要素について解説していきます。

インターネット環境

在宅勤務を円滑に進めるためには、安定したインターネット環境が不可欠です。

まず、インターネットの速度について考慮する必要があります。一般的に、ビデオ会議や大容量のファイルの送受信を行う場合、少なくとも下り速度が20Mbps以上、上り速度が10Mbps以上の回線が推奨されます。

次に、セキュリティ対策も重要です。自宅のインターネット環境はオフィスに比べてセキュリティが脆弱な場合が多いため、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用して安全な通信を確保することが推奨されます。また、定期的なセキュリティソフトの更新や、強固なパスワードの設定も必要です。

パソコン

適切なパソコンの選定も重要です。まず、業務内容に応じたスペックのパソコンを選ぶことが求められます。

例えば、デザインや動画編集などのクリエイティブな作業を行う場合、高性能なCPUや大容量のメモリが必要です。一方、一般的な事務作業やメールのやり取りが主な業務であれば、比較的低スペックのパソコンでも十分対応できます。

また、パソコンの持ち運びが多い場合は、軽量でバッテリーの持ちが良いノートパソコンが適しています。逆に、固定された作業スペースでの使用が主であれば、デスクトップパソコンの方がコストパフォーマンスが高い場合もあります。

デスク

在宅勤務を快適に行うためには、適切なデスクの選定が重要です。デスクは単なる作業スペースではなく、長時間の作業を支える重要な要素です。

まず、デスクの高さは自分の体格に合ったものを選ぶことが大切です。高さが合わないデスクを使用すると、姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛の原因となることがあります。

また、デスクの広さも考慮する必要があります。パソコンやモニター、書類などを置くスペースが十分に確保できる広さが理想です。狭すぎるデスクでは作業効率が低下し、ストレスが溜まりやすくなります。

椅子

在宅勤務において、椅子の選び方も重要です。長時間座って作業を行うため、快適で健康的な椅子を選ぶことが求められます。

まず、背もたれがしっかりと腰をサポートするものを選びましょう。腰痛を防ぐためには、腰部のサポートが欠かせません。

また、座面の高さが調整できる椅子を選ぶことで、デスクの高さや自分の体型に合わせて最適な姿勢を保つことができます。

まとめ

在宅勤務は、働き方改革の一環として多くの企業で導入が進んでいます。自宅での業務遂行が可能になることで、通勤時間の削減や柔軟な働き方が実現できる一方で、適切な就業規則の整備が求められます。

在宅勤務を成功させるためには、インターネット環境やパソコン、デスク、椅子などの必要な環境を整えることも重要です。企業としては、従業員が安心して在宅勤務を行えるよう、明確なルールを設けることが求められます。

在宅勤務の導入を検討している企業担当者の方は、本記事を参考にして、効果的な在宅勤務制度を構築してください。働きやすい環境を整えることで、従業員の生産性向上や企業の競争力強化につながるでしょう。


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